【新人マンション管理士レポート】マンション防火管理の仕事とは

新人マンション管理士_ブログ

新人マンション管理士の防火管理体験記(第2回)

―防火管理を実際に体験してみました―

 

マンション管理士 新人のメル夫です。只今メルすみごこち事務所で研修中です。
今回は、東京都にある築55年目(地上8階地下2階)の賃貸ビル(シェア型複合施設)の共用部分の防火管理点検を行った時のリポートです。
シェア型複合施設とは?】
今回の定期巡回点検の建物は築55年と古いですが、中は「シェア型複合施設」といって、シェアアパートメント、シェアオフィス、シェアスペースの3つの機能が融合した賃貸ビル。
建物の中は新しく、新鮮な感覚で驚きました。
定期巡回点検の際も、基本的には共用部分の設備点検等が主なのですが、あるフロアはオフィスの中に入らないと点検ができないので、「防火点検です」とお断りしてオフィスの中の設備を点検するところもありました。
【点検結果は?】
定期巡回点検は、3つの点検と2つの活動です。
3つの点検
1.避難経路が確保されているか。(共用部分への残置物除去)
2.設備の確認(設置状況、稼働状況等)
3.放火リスクの最小化(共用部分への物品残置の除去)
2つの活動
1.入居者(テナント)への啓蒙活動(コミュニケーション)
2.点検実績の蓄積(点検報告書、報告書補足等)

 

今回の点検の結果は、廊下の残置物が指摘事項。
自転車が2件、傘立てが3件、そして廊下の半分を塞ぐ大きさの物置の設置が1件発見されました。
物置は一番奥の部屋なので、他の部屋の方は通らないと勝手に判断されたのでしょう。
共用部分への私物の設置は、角部屋かどうかは関係なく禁止されています。

いずれも撤去の警告をおこないました。___前回の資料を見ますと、いずれも前回警告を行っていましたが、改善されていないようです…。

 

PAK74_ametojitensya_TP_V4

【メル夫の今日の気づき】

今回行った点検で気がついたことは、物品が放置されていた階が、2F,3F,6Fと特定化されており、しかも前月から続いていているということです。

__私は、あるマンションで廊下に自転車を置く方が非常に多く、理事会でその実態と理由をアンケート調査したことを思い出しました。
そのマンションでは、実に住人の3分の2が廊下に自転車を駐輪しており、その理由のほとんどは「他の方がやっているから駐輪してもいいと思った」だったのです。

 

「他の方が置いているから自分もやっても構わない」

今回の点検における共有部分への残置物も、同じ心理だったのではないでしょうか。

SHIO16032459IMG_6994_TP_V4

それでは、この状況を改善してもらうにはどうすればよいのでしょうか。

それは、啓蒙活動しかありません。
①違反を早期発見して、「やってはいけないことです」と示した警告書や管理者からの書面で、改善を勧告する。
②「共用部分は、避難時は逃げ道になるので、私物を置かないで下さい」等の掲示物やお知らせの投函で呼び掛ける。
③余りにも改善されない場合には、管理者に直接会っていただき警告する。
「所有者に断りなく一時的に撤収し保管する」という手もありますが、トラブルの原因となるので、避けた方が良さそうです。

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

CAPTCHA


アーカイブ