【図面を取り戻せ!~大規模修繕後の戦い】36.B建築設計M本氏からの聴き取り(2019年3月28日)(その2)

「それから…」
ヤツらは、M本氏への質問を続けた。
「昨年の11月12日に、M本さんは管理組合のK山理事長と面談し、『総タイルのメンテによる補償話』を持ち掛けておられます。そのお話は、11月25日の理事会にお越しいただいた際にお断りしていますよね。」
「理事会の席では…完全に断られたとは考えておりませんでした。」
「それでは、C技研には、補償話をお断りしたことは伝えていなかったということですか?」
「補償の話が成立したとも、不成立とも伝わっていないはずです。」
そのままペンディング状態が続いていたのをいいことに、C技研の社内では、勝手に「補償話がまとまった」ことにしてしまっていたのだろうか。
「補償話と並行して、C技研には、私どもB建築設計から、図面の復旧の指示を断続的に出しておりました。しかしC技研が、『図面を出さない』との書面を、独断でこちらに送ってしまったと聞いています。」
「つまり、その書面の内容には根拠がないと考えていいということですね。」
妻の問いかけに、M本氏は、疲れ切ったようにうなずいたと言う。
「そうだろうと思います。」
K山理事長と補償話が整っているから…との先日の書面は、やはりC技研がはったりで送ってきたもののようだ。

そして質問は、各社がタイルの図面の紛失に気が付いた時期に移る。
「タイルの図面の紛失が判明した時期について、B建築設計とC技研では言い分が食い違っています。どちらが正しいのでしょうか?」

タイルの図面については、昨年の10月にB建築設計が理事会に送りつけてきた書面には、「C技研から『理事への報告・了承済』と聞いていたので、(B建築設計は、昨年3月の)精算時、特には確認しなかった」と記されていた。つまりこの書面によると、C技研もB建築設計も、精算の時点で、図面が無いことを聞いて知っていたということになる。
それに対してC技研のH林氏は、「9月に(施工当初の不良の確認のため)K山理事長から連絡を受け、会社に残っている図面を確認したところ、『タイルの図面が無い』ことに気が付いた」と語っていた。
C技研とB建築設計で、言っていることが食い違っていたのだ。

「その件についてですが、Y口が申しますには、9月にT技研のH林氏とこちらの理事長、副理事長が面談した折、『タイルの図面の紛失』について報告し、了解をいただいた、と、そのようにH林氏から聞いていたとのことでした。しかし、Y口から私がその報告を受けた際に、『前期の』理事会様に報告・了承済みと勘違いしてしまいまして…。つまり、私どももC技研も、精算の時点では図面の紛失には気付いておらず、K川理事長様からのお問い合わせで、はじめてわかった次第です。

おかしい。

11月の理事会の席上で、妻が同じことを尋ねた際のM本氏からの返答は、
「私どもとしては、C建築設計からそのように聞いておりましたもので、精算時に、特に確認することはいたしませんでした。」だったはずだ。
C技研からの報告を受けていたので、精算前の提出書類の確認と理事への報告はしなかった…つまり「怠慢ではあったが悪意はなかった」というのが、当時のB建築設計の言い分だった。そしてこの時、同席していたY口氏は、この説明を、ただ黙って聞いていたということだった。もし、その時の回答の内容が、M本氏の勘違いからのものだったならば、Y口氏は、その場でそれを訂正することもできたはず。しかし彼からは、この時、何の発言もなかった。

おそらく…。
Y口氏は、上司の勘違いをいいことに、自分の怠慢を隠そうとしていたのだろう。
もし9月の時点でC技研から知らされて、その時はじめて「図面の紛失に気が付いた」のであれば、Y口氏は、3月の精算前には、提出書類の確認をしていなかったことになる。つまり、M本氏の発言を正せば、Y口氏が監理の仕事を正しく行っていなかったことが、その場で明らかになってしまっていたのだ。

それとも…。
当初「C技研から報告を受けていた」と胡麻化すことで、B建築設計側は、自社の責任を減らせると目論んでいたのかもしれない。だから「真実を知っている」Y口氏は、「入院」して、直接にはコンタクトが取れない状態なのか…。

更に言えば、B建築設計の監理がここまでいい加減なものだったことを、C技研も知らなかったはずはない。C技研は提出書類は適当で良いと考え、B建築設計は監理を怠っていたものが、K山理事長のたまたまの問い合わせから、明らかになってしまったのだ。こうなってくると、C技研が正しく施工の仕事を行っていたのかさえ疑わしい。

(photo by photoAC)

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