【新人マンション管理士レポート】新人マンション管理士の相談会体験記(第1回)

■総会追認事項に対する非難中傷が続く

新人マンション管理士のメル夫です。只今メルすみごこち事務所で研修中ですが、今回は自分が所属している、マンション管理士会地域部会の主催する相談会での相談事例について、印象に残った案件のリポートです。

【理事会・総会で既に追認を得ているのに非難中傷で困っている】

今回はマンションの理事長に対する非難中傷の相談です。現在もその理事の方は、ビラを配り非難中傷を続けているということで、かなりお困りの様子でした___。

管理組合でリースしているコピー機の契約期限切れが迫る事態を迎え、継続を選択すると現契約より金額が高くなってしまうのですが、使い勝手を重視し、マンション総会の承認を得る前に、理事長が継続契約をしました。
事後になりましたが、理事会で審議され承認を受け、総会でも説明し事後承認の決議を頂きました。住人の承認を得たので特に問題はないと思っていました。

しかし、当時の理事の一人から、『理事長の独断横行、責任を問う』とのビラ配りキャンペーンが始まってしまったのです。

何度も話し合いの機会を持ちましたが、その理事は聞きいれません。「貴方が理事長をやれば?」とも言いましたが、そういう問題ではないとのことで、非難中傷は現在も続き、すでに3か月が経過しています。その方は普段の理事会でも非協力的で、どこからそんなエネルギーが出るのか全く不可解です。

【総会で追認を受けているので手続き上問題なし】

マンション管理の立場からすると、理事会で審議され追認を受けているので、手続き上問題はないとの見解です。
理事長に対する非難中傷は明らかな違法行為であり、話し合いにも応じないとなると、マンション関連の法令よりは、民法上の『迷惑行為の中断』問題かと思われます。弁護士にご相談したほうがよいでしょう。

【メル夫の気づき】

マンション内での通常の生活におけるマナー違反であれば、マンション管理規約上の「共同の利益に反する行為」として、管理組合としての対応手段があります。もし、何かしらの要求があるということならば、管理組合として検討の余地もあると思うのですが、今回は理事による『非難中傷』なので、管理組合としての対応は難しいです。

管理組合員1人に対する迷惑行為でも、マンション管理組合員に対する迷惑行為となり、「共同の利益に反する行為」には違いないのですが、話し合いにも応じないとなると、行為中断の訴訟手続を検討するしかないでしょう。

One thought to “【新人マンション管理士レポート】新人マンション管理士の相談会体験記(第1回)”

  1.  専門的知識者にありがちな誤解は、「手続き上問題なし」です。
     手続き上問題なしは、あくまでも形式的の話で、その前に十分な論議を経て、「納得」を得なければなりません。 一度反発が始まると、「確信犯」で相手は行動しますから、手に負えなくなります。 事後承認などあり得ません。 おかしいでしょ?

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