【「元」大手管理会社取締役のつぶやき その6-2】理事長あてのラブレターは届かない(2)

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【ある「元」大手管理会社取締役のつぶやき】
-理事長あてのラブレターはいつまでたっても届かない(2)

ほとんどの分譲マンションの集合ポストにある「管理組合用」の郵便ポスト。
行政からの通知や町内会からの連絡など、理事長に手渡さないとマズイ物は以外のDMは管理員が「破棄」している可能性が高いって、そんな馬鹿なことが‥‥と思われますか?
これらのDMの多くは、

「管理組合御中」とか
「管理組合理事長様」といった宛て名です。

管理会社は
「理事長個人名が書いてないので個人宛ての手紙ではない。だから管理組合の事務を委託されている管理会社の業務の一環で、管理組合ポストにたまるゴミを整理しているのだ。」
とでも正当化しているのでしょうか。

実はこれ、立派な犯罪です。

刑法第133条の信書開封罪です。

『刑法第133条(信書開封) 正当な理由がないのに、封をしてある信書を開けた者は、1年以下の懲役又は20万円以下の罰金に処する。』

信書とは、封をして、特定の人から特定の人に当てた文書のことです。
特定の人というのは「個人」に限りません。管理組合のような「法人格なき団体」も該当します。内容がプライバシーや秘密事項であるかどうかは関係ありません。

犯罪は封をしてある信書を無断で開けた瞬間に成立します。
「まだ読んでいないから許してくれ。」とは言い訳はできません。
この罪は親告罪といって被害者(発信者でも受信者いずれか)が警察に告発すればよいのです。

◆理事長へのラブレターが無事に届くかを試す方法

もし、思い当たるフシがあるようでしたら、試しに理事長自らが「管理組合理事長様(個人名は入れない)」宛ての封書を投函することが考えられます。

そして封筒の中に、

「本封書を無断で開封したことを謝罪の上、管理組合宛ての信書を無断開封することは信書開封罪にあたることを承知し、以後同様の封書は開封することなく、すべて理事長あてに提出することを誓約する書面を提出すること。」

と警告文でも入れておきましょう。

管理会社(管理員)が開封ぜずそのまま理事長に封書が届けば合格です。
開封されていないのですから、双方何ら後ろめたいことはありません。

無断開封した場合はどんな言い訳をするのでしょうか。
管理員やフロントマンの口先だけのお詫びで済ませてはなりません。
その言い訳は後日のため、管理会社の社長から、書面で公式に頂いておいた方がいいと思います。

こんなことを提案しましたが、自分に宛てたラブレターが自分に届くことを願うばかりです。

菅 理(すが さとし)

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