管理者管理(第三者管理)とは

★管理者管理(方式)とは、理事長(通常は組合員から選出)がいない代わりに、外部者に理事長役(管理者)を依頼し、マンション管理・運営の実務そのものを管理者に委ねる、新たなマンション管理組合の運営方式をいう。


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マンション管理士よりひとこと

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管理者管理方式を採用し、理事長役を組合員(区分所有者)以外の外部者へ委託するケースは、
●組合員が高齢化したマンション
●リゾートマンション
投資用ワンルームマンション
といった、
●理事長のなり手がなかなか見つからず、

●見つかっても機能しない(形骸化)している

●理事長が一人で孤立し、理事がほとんどいない

●そもそも組合員がマンションの住んでいない

ような管理組合です。

 

また、遠くない将来的には、大規模マンションで管理組合の運営が停滞したようなところでも、管理者管理方式があり得る話になるでしょう。このようなマンション管理組合では、管理組合がお金を払って、管理者(理事長)をプロに任せることになります。

この管理者管理方式、実は新しい管理形態ではありません。かなり前から存在していた方式なのです。

区分所有法(いわゆる「マンション法」)には、管理者(理事長)は必ずしも組合員からしか選べない、とは書いていないのです。

投資用ワンルームマンションの管理組合では、新築当時から管理会社が管理者となる管理者管理方式」が採用されていました。投資マンションの組合員のほとんどは「家賃収益目的」でマンションを所有しており、「家賃さえ入ってくれば、後は管理会社へ丸投げ」というマインドの方がほとんどです。

しかも組合員のほとんどがマンションに住んでおらず、節税対策で物件を見ずに購入したような方の割合がとても多いです。

分譲主もそのあたりの事情が分かっていますから、「管理はグループ会社の管理会社へお任せください!」「理事会など煩わしいことはありません。管理会社が理事長(管理者)をやります」と、分譲・販売・管理をグループで請け負うスタンスを採っているところもあります。

この場合の利点は、「面倒な管理組合の運営を管理会社へ任せることで、個々の組合員の負担軽減」ですが、一方で大きなリスクとして、「管理のすべて管理会社に依存することとなり、どんな運営をされるかわからない」があげられます。

これは投資マンションを管理組合としての視点で見た場合の、唯一最大のリスクです。

管理費が適正な金額で使われているか、修繕積立金がストックされているか、将来の修繕工事は予算的に賄えるのか、、、

いま楽をして将来にツケを回し。後で怖い思いをする可能性の高い「管理会社による管理者管理方式」。
管理・運営を誰かに任せる(依存する)ということは、メリットとリスクが表裏一体である、ということを理解して、頼むことをおすすめします。

 

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