■5年4カ月ぶり再入居 傾斜マンション建て替え―横浜
2021年02月25日 時事.com
https://www.jiji.com/jc/article?k=2021022500921&g=soc
虚偽データに基づいた新築工事が行われ、複数の杭が地中の強固な地盤に届いていなかったため傾いていた
三井不動産のマンション「パークシティlala横浜(横浜市都筑区)」が、
2015年10月の不祥事発覚から5年4カ月で建替え終了した、というニュースです。
三井不動産のことですから、かなり手厚く補償が出ているはずですが
居住者の皆さまは、本当にご苦労されたことと思います。
このマンション建設を巡る不祥事は当時物凄く話題になったのでよく覚えているのですが、
発覚の経緯が思い出せません。ということで過去記事を探してみました。
https://diamond.jp/articles/-/85497
不具合の調査を申し入れてから三井が不祥事を認めるまで、1年経っていないんですね。
長い歳月戦ってきたに違いない、と勝手に思いこんでいました。
(居住者の方には十分長く感じたと思いますが)
理由を考えた時に注目したのがこの部分です。
『当時、偶然にも管理組合は、マンション管理委託費の見直しでSJSと契約しており、意見を聞く機会があった。
SJSの担当者は「確かに、不自然な傾きにも見えます。震災の影響であるならば、直接確認してもらった後に、
何らかの根拠を提出してもらいましょう」とアドバイスした。』
このアドバイスが決定打になったわけではないようですが、
その後の管理組合のアクションについても何らかのアドバイスがあったに違いなく、
もし第三者的立場のプロがいなかったら、管理組合の戦いはもっと長引いた可能性があります。
あるいは、「地震による傾き」で丸め込まれてしまっていたかもしれませんね。
※SJS(ソーシャルジャッジメントシステム)
23年前から分譲マンションの管理組合支援を行っている”老舗”のようなのですが
お恥ずかしながら、この記事で初めて知りました。
面白い取り組みをいろいろされているようなので、今後もチェックしてみたいと思います。
マンション管理士。世田谷区在住の実は関西人。自ら居住するマンションの理事長を歴任し「住民・理事の目線」を持ちつつ、某大手インフラ系企業の経営企画室で鍛えられた情報収集力・整理力・課題発見力を活かし、現在は株式会社メルすみごこち事務所の経営アドバイザーを兼務している。