【切っても切れないマンションと保険の話し】マンション管理組合の意思決定

今回のテーマは「管理組合の意思決定」です。

「総会」の開催

管理組合の意思決定のために、管理者は少なくとも年1回、集会を開かなければなりません。これが「総会」といわれるもので、区分所有者の多数決の決議により意思決定がなされます。

定期的に行なわれる総会を「定期総会(通常総会)」、必要に応じて開かれる総会を「臨時総会」といいます。

定期総会で決めること

管理組合の事業報告や決算、新年度の事業計画と予算、管理に関する審議事項、役員の交代などの議事について承認・不承認が行われます。

なお、これら総会で承認・不承認を行う事項を「議案」といい、あらかじめ、この「議案」の内容を記載した「議案書」を作成し、総会の会日より前に区分所有者に配布して、事前に確認をしてもらう必要があります。

総会の成立

総会の成立は、委任状などを含めた議決県総数の半数以上を有する組合員の出席で成立します。総会は一般的に、議決権総数の半数以上を有する組合員の出席で成立します。実際に出席しなくても、「委任状」や「議決権行使書」を提出することにより、出席組合員として扱われます。

調査によると、区分所有者の総会の出席状況は、委任状を含めると7~9割との回答が多いですが(委任状や議決権行使書によらず)実際に出席するのは3割以下のマンションが半数を占めているようです。

 

 

「普通決議」と「特別決議」

議事の内容によって、決議要件が異なり、「普通決議」と「特別決議」に分けられます。

各区分所有者の議決権は規約に別段の定めがない限り、共用部分の共有持分の割合による、となっています。

今年度の収支決算・事業報告、新年度の収支予算・事業計画、長期修繕計画の作成や変更、修繕積立金の取り崩し、管理の実施、管理委託契約の締結など、一般的な議事については、議長を含む出席組合員の議決権の過半数で決議(承認)されます。

これを「普通決議」といいます。

一方、規約の制定や変更・廃止、敷地及び共用部分などの変更(その形状または効用の著しい変更を伴わないものを除く)などの重大な議事は、区分所有法に基づき、区分所有者数および議決権の4分の3以上、建替えについては、区分所有者数および議決権の5分の4以上で決する(団地の建替えは、区分所有法に別途規定あり)ことになります。

これらを「特別(多数)決議」といいます。

決議については、各マンションの規約で定められているので、しっかり確認をしておきましょう。

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