【新人マンション管理士レポート】建築再生展に行ってみた(4)

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【建築再生展見学リポート】~改修がもたらす新しいライフスタイルとは?~

2017リフォーム&リニューアル建築再生展、第4回目のレポートは「マンション大規模修繕とグレードアップ改修」を見学して気づいたことをお届けします。

 

 

 【建物劣化と資産価値の向上について】

大規模修繕工事とは、建物の「いろいろな要因」によって発生した劣化を、修繕・補修をして、初期性能の水準まで回復し、かつ「社会的要求事項」まで改良することです。

 

この「いろいろな要因による建物の劣化」とは以下の3点があげられます。

① 経年劣化による性能の低下(物理的要因)

②様々な経費がかかるようになること(経済的劣化)

③昔は大丈夫だったが、今の法律には適合していない状況になっていること(社会的不適合)

 

また、「回復すべき社会的要求事項」とは、例えば、今では、玄関のオートロックや監視カメラ・宅配ボックスの設置は当然ですよね。でも昔はなかったのです。このような今は当然というようなものを付け加えることをいうのです。

 

 

【資産価値の向上のために付加価値を付与したグレードアップ改修】

「マンションはより住みやすく、より資産価値を高めることが求められている」と私たちマンション管理士は勉強してきました。そのためには、単に不具合個所の補修・修繕では不十分で、常に住み心地や資産価値の向上を意識して、大規模修繕に織り込んでいくことが必要となってきています。これが「付加価値を付与したグレードアップ改修」といわれるものなのです。

                                                    

 

【付加価値を付与したグレードアップ改修について】

では、大規模修繕工事にあたり、付加価値を付与したグレードアップ改修とは、どんなことが求められるのでしょうか。今回のシミズ・ビルライフケアの会場展示はこの提案ばかりが集められていました。

 

代表的なものには、「エントランスホールの防犯対策や内装の高級化」があります。さらには、「玄関のフルリノベーション」として、上質な空間を演出し、格調をさらに高める「グレードアップ改修工事」の提案がされていました。まるで、高級ホテルのエントランスのようです。マンションによっては、「ホテルのような生活」を目標とされているところもあるようです。

 

 

【エクステリアの改修工事について】

さらに、外構・エクステリアの仕様変更ですが、植栽関連の見直し、庭園化計画等は、住み心地と資産価値の向上の両方満足させるものですが、大胆な発想の転換が必要となっています。

植栽は10年後、20年後を見据えて、しっかりしたコンセプトを確立させることが必要です。

 

 

【メル夫の今日の気づき】

大模修繕工事とは、基本的には「補修・修繕」が主であると思っていましたが、今は、防犯の強化や生活の利便性を向上させるような社会的要求事項を満たし、さらに住み心地や資産価値の向上のためにあ「グレードアップ改修」は当然に必要だということがわかりました。

しかも今は、どのマンションでもやっていることなのです。

 

資産価値の向上の第1番は外観のグレードアップ。そのためには、エントランスの防犯対策と内装の更新、さらには玄関のフルリノベーションが有効です。大変な時代になりましたよね。予算確保のために、もっともっと修繕積立金の積立が必要なのですね。そのためには、無駄な経費は徹底的に削減し、あらゆる事業活動の可能性を追求しなければならないことがわかりました。

無駄な経費削減による有用な大規模修繕工事の推進は、マンション管理士事務所の腕の見せどころです。

(マンション管理組合の学校 新人マンション管理士メル夫)

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