―続:これからのマンション管理を考える―
新人マンション管理士のメル夫です。
今回は日本マンション管理士連合会(日管連)の親泊会長の講演から、マンション管理士の将来性についてお伝えします。
今回は日本マンション管理士連合会(日管連)の親泊会長の講演から、マンション管理士の将来性についてお伝えします。
【マンション管理士の今後の展望】
今後の分譲マンション(以下、「マンション」)事情とマンション管理士に期待される役割を、次の4つの視点から考えたいと思います。
①マンションのストック戸数推移
②築後30年超のマンション数
③今後の発展への期待
④マンション管理士というビジネスの今後
【①マンションストック戸数の推移】
日本における、マンションストック戸数の傾向は次の通りです。
■単年度では平成19年をさかいに減少に転じた
■累計ではずっと右肩上がり
■総数は約633万戸、うち旧耐震基準の物件が104万戸で全体の約6分の1
【②築後30年超のマンション数】
平成28年現在の築後30年超マンション数は173万戸、その中に占める築後40年超の割合は59万戸。(173万戸中59万戸で34%)
これが、20年後には528戸中334万戸で63%と増加、なんと30年超に占める40年超の割合が3分の1から3分の2へ急増します。
管理組合の取り組みが資産価値の明暗を分ける、ビンテージマンションの比率が確実に高まるのです。
管理組合の取り組みが資産価値の明暗を分ける、ビンテージマンションの比率が確実に高まるのです。
【③今後の発展への期待】
今後発展が期待されるマンション管理士の業務とは以下の3つです。
■管理組合の管理者や役員の任
■大規模修繕コンサルタントの任
■マンション管理適正化診断業務を通じた管理組合との接点
【④マンション管理士というビジネスの今後】
マンション管理士のビジネス形態はこのような感じでしょう。
■事業形態:基本的に個人事業(本気度と行動力が必須)
■事業形態:基本的に個人事業(本気度と行動力が必須)
■収入:1件当たりの収入は小さい(件数の積上げが必要)
■業務展開の自由度(非常に高く、職業倫理が重要)
なお、職業倫理とは、「やっていいことといけないこと」をきちんと認識して行動することで、コンサルでは「守秘義務」が必須です。
また、資格以外に求められるものとして
➀一次対応能力
➁コミュニケーション能力
➂第三者性
があげられます。
将来性においては、まだまだ「無限の可能性を秘める」といえます。
将来性においては、まだまだ「無限の可能性を秘める」といえます。
【メル夫の気づき(1)】
職業倫理の重要性を考えました。
コンサルタント契約の対象はあくまで、「管理組合や理事会」という組織であり、それを構成する特定の構成員個人ではないのです。したがって、原則として、個人的相談やサポートをおこなうことはできないのです。
コンサルタント契約の対象はあくまで、「管理組合や理事会」という組織であり、それを構成する特定の構成員個人ではないのです。したがって、原則として、個人的相談やサポートをおこなうことはできないのです。
メル夫もお客様の管理組合のメンバーの方から、個人的な相談を依頼されたことがありました。この場合、理事会や委員会の審議に関することであれば関連業務ですが、全くの個人的な問題であれば、利益相反になる可能性もありますので、業務の対象外としてお断りしています。
【メル夫の気づき(2)】
日管連の各連合会は、個人事業者の連合体なので、会として顧客と顧問契約等を締結して役務を提供する活動は行なっていません。
今後のマンション管理士への需要増加に対しては、例えば、会として顧客と一括契約等を締結し、会員に作業等を適正に割り付ける等の「橋渡し事業」も一案かと思われますが、事業形態は基本的に個人事業とのことですので、難しいのでしょうか…。
宜しくお願い致します。