今週は、メル夫が担当している、大規模修繕工事の施工者選定業務の概要を例に、メル流施工者選定をご紹介させて頂きます。第1回目は、全体の流れについてです。
【大規模修繕工事 施工業者選定業務の重要性】
大規模修繕工事の施工業者へ支払う費用は、マンション管理士や設計監理者などのパートナーへの報酬と比較できないくらい高額なものであり、管理組合の皆様から預かった大切な大規模修繕積立金の大半を投入するものですので、慎重にかつ公正に選考しれなければなりません。
また、住民が住みながら行う工事ですので、ハード面(施工能力や技術力等)は勿論のこと、ソフト面(工事に関する連絡を初めとする居住者とのコミューニケーション能力)についても、住民の皆様に満足のいく品質レベルを提供してくれる会社や個人を選定しなければなりません。
【大規模修繕工事 施工業者選定時の注意】
したがって、選考に際して気を付けることは以下の3つでと考えます。
① 単に「安ければよい」という考え方はやめましょう
昔から「安かろう悪かろう」、「安物買いの銭失い」という言葉があるように、表面はピカピカでも中はボロボロの工事をやられてもいいでしょうか?工事というものは、完成後は内は見えないのです。それでもお金だけはとられます。
② 会社の経営状況を良く見て選定しましょう
倒産や経営破綻の可能性がある会社は排除しましょう。具体的には、資本金、売上規模(大規模修繕工事の、しかも元請けとしての)、損益状況(経常損益ベース、継続して3年)くらいが必要でしょう。
資本金は工事規模相当額が賄えるかどうかですが、1億円以上となると限られた会社となりますので、小規模でも実績があり、かつ必要な保険への加入を条件にすることでカバーしましょう。
③ 現場代理人の能力や人柄等
住民視点で考え、コミューニケーション能力はあるか、プレゼンや質疑応答の態度等々でよく見ましょう。会社の唯一の現場を預かる責任者であり、その方の現場対応能力が工事の成否のカギを握ります。
【大規模修繕工事 施工者選定業務の全体の流れ】
施工者の選定については、書類選考⇒見積選考⇒ヒアリングの3段階方式がとられるケースが多く、見積選考においては、見積書だけでなく、各種資料の提出を同時に要請します。また、ヒアリングに際しても担当予定の現場代理人の出席を求めます。
【公募による施工業者選定の流れ】
おおよそ次の流れになります。
➀公募、➁現場説明会、➂現場調査、➃質疑応答、➄見積書等提出、➅一次選考、⑦二次選考、⑧三次選考、⑨総会決議、⑩発注先決定
【メル夫の気づき】
業者の選定時において、同じ価格であっても出来上り時の成果が見えないので、本当は比較ができないのではないでしょうか。請負工事に共通の問題です。そのため、建設工事請負契約に「最低制限価格」制度があります。すなわち、事前あるいは事後に公表された最低制限価格以下の安値で入札した場合は失格となる制度です。
本当にありがとうございました()online pharmacy reviews
メル夫です。コメントありがとうございました。すこしでもお役に立てば有難い限りです。