【マンション管理組合の教科書】マンション管理人の制服、「アロハ」はいかがですか

授業のポイント

  • 夏限定でマンション管理員の制服をアロハシャツに
  • 高級感とリゾート感が高まるアロハ
  • 変化を恐れる人々

授業を受け持つ、若田井将(わかたいしょう)です。

コロナ禍ということもあり、密を避けて、とあるキャンプ場へ行ったところ、海水浴場の前という立地もあってか、受付がアロハシャツを着ていて、リゾート気分が一気に高まりました。

実はわたくし、マンション現場スタッフの仕事着を「夏季限定」で「アロハシャツ」にする提案を、色んな顧問先で提案しています。

横浜市の小規模マンションでも先日提案したところ「面白いね」という話になり、即決。但し、管理会社の上に相談するそうです。管理会社から支給される作業着を別のものに着替えることに対する許可が必要とか。

この時、理事会に同席していた管理員から「実は、管理員が集まる研修で、別の管理員から『アロハシャツで仕事をしたらどうか』という話が出た。その時は面白いと思ったが、このことだと思った」という話がでました。

そう、現場の管理員は意外と柔軟なんですね。

そんな中、一番面白いのは、都心の高級タワーマンション。
提案したところ、理事さんからは『それいいね』『高級リゾートのようなイメージですよね』『雰囲気変わりますね』『高級感でるよね』と、賛成の声ばかりだったのに、管理会社のフロント担当者が煮え切らない感じ。

管理組合のお金でアロハシャツを支給する提案であるにも関わらず、結局『個々のスタッフにアロハシャツを着用することの許可を得る』ということに。…結局話は流れました。

アロハシャツ提案は、現場スタッフは一様に前向きになられます。なぜなら、現場スタッフの多くはお客様であるマンション住民と接しているためサービス精神が身につきますし、もともと他の職場で長く働いてきた方が管理員等を務めるため、社会性があるからです。

一方で、こういった奇抜な提案にネガティブな反応を示すのは、フロント担当者と本社スタッフ全般というところでしょうか。

なぜ管理会社はアロハシャツ提案にネガティブなのか考えましたが、一つは、彼らが『サラリーマン』であり、決定権がないからかもしれません。
でも、決定権がなくても『個人的に賛成なので、上に許可を取り付けます』といえば良い話だし、上司に『管理組合からの強い要望で、、、お金も管理組合負担ですから』と言えば良いだけの話です。

次に、『新しいことに対する恐怖感(変わりたくない心理)』です。
理事会のその場で難しそうな顔をしたり、『もし居住者からクレームがきたら』みたいなことを言うひとがいますが、オシャレ度からすれば、管理会社のダサい作業着のほうがよほどクレームものです。分譲時から着用しているから、居住者も『そんなものか』と慣れているだけで、決して管理会社の作業着を居住者が評価しているわけではありません。

新しいことをすると、それなりに反対の声もあるでしょう。それでも新しい試みにチャレンジしないと良いものは生まれないと思うのですが、そういうマインドが非常に低いのが管理会社です。

要は、管理会社は『変わらなくても、毎月同じルーティンをこなしていれば毎月必ず管理委託費が自動的に入ってくる』業界なので、なるべく動くことによるリスクを負いたくない…ということだと考えています。こういうことなので、マンション管理会社はのサービスマインドは、軽く10年は遅れていると思うのですが、いかがでしょうか。

ちなみに、アロハシャツの起源は諸説あるのですが、農業に従事していた日系移民の和服から発生したといわれています。伝統的な作業着なんですね。幸せだなぁ。

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