【新人マンション管理士レポート】マンション火災保険は安くできる、を学んだ

新人マンション管理士_ブログ

「住宅安心コラボセミナーから」(1回目)

メルすみごこち事務所のメル夫です。只今研修中です。
3.11の震災からもう7年が経過しました。早いものですね。
今回は震災の時問題となった保険をテーマとして、先週受講した、住宅安心コラボセミナーの報告をさせていただきます。
【大規模修繕工事に関係する2種類の保険】
「住宅安心コラボセミナー」にて説明を受けた、大規模修繕工事に関係する2種類の保険について、2回に分けてご説明します。
今回は、「マンションドクター火災保険」(大規模修繕工事等マンションの管理ををきちんと実施していると安くなる)を、そして次回は「あんしん大規模修繕工事瑕疵保険」(大規模修繕を依頼する施工業者にかけておいてもらうと、万一不具合等が発見されても保険で対応)をご紹介します。
【損害保険の保険料は高い】
一般にマンション管理組合が損害保険を掛けようとすると、200戸のマンションの場合、新築で60万円~70万円に対し、築30年では240万円~300万円もかかり、新築の場合の約4倍にもなります。

 

損害保険料は、高経年マンションの増加による経営の悪化により高騰したそうで、築20年超のマンションの損害率(保険金÷保険料)は約90%と、損保会社の恒常的赤字の原因となっているそうです。
 
【高騰の原因は高経年マンションのメンテナンス不足】
2年半前に「マンションドクター火災保険」という商品を販売開始した日新火災海上保険株式会社(以下、「日新火災」)__。
事故の原因分析を行い、事故の40%が給排水設備関連であり、メンテナンス不足であることがわかったそうです。老朽化による錆穴の発生や配管連結部への負荷による継手破損が典型例でした。

 

そこで日新火災では、保険料について築年だけの一律アップをやめました。
メンテナンスの有無、あるいは事故なしでも一律評価の弊害をなくし、管理状況に応じた設定にかえたのです。その結果、前述の200戸クラスの場合、新築は60万円~70万円で同じですが、築30年で80万円~240万円と抑え、最安で新築比1.2倍へと抑えることができたとのことです。

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【管理状況に応じた保険料設定】
■マンションドクター火災保険の進め方は以下の通りです。
1. マンション管理士による管理状況診断(無料)
2. 診断結果に基づく課題認識(保険料節減)
3. 専門家のアドバイス(管理状況の改善に有効)
■マンション管理適正化診断のチェックポイントは高割引率順に以下の通りです。
1. 過去15年以内に給水管の更新・厚生工事の実施。
2. 過去15年以内に排水管の更新・厚生工事の実施。
3. 過去2年以内に高圧洗浄による排水管の洗浄工事を実施。
4. 過去15年以内に、外壁、屋上、バルコニーの防水工事の実施。
5. 修繕積立金の水準、喫煙管理、防犯カメラの設置、保険金請求履歴等。
■保険料低減の事例 ※【 】内は他社平均価格
(1)都内タワーマンション築25年290戸(S評価)    ⇒600万円  【1,215万円】
(2)都内築37年1,300戸(S評価)      ⇒3,400万円  【6,570万円】

(3)都内ファミリーマンション築37年170戸(A評価)   ⇒850万円  【1,600万円】

‥‥びっくり、全然違いますね!!

 
【メル夫の気づき】
メル夫が副理事長を拝命している築26年の小規模マンション(総戸数32戸)の年間保険料は、5年一括で60万円です。(1)都内タワーマンション築25年290戸(S評価)での平均見積額が1215万円と聞いて、戸数が10倍近いのですが、保険料が20倍なのに驚きました。
(3)の築37年170戸のマンションは、メル夫のマンションの規模の5倍なのに、保険料の平均見積額は27倍なのには更に驚きました。

大規模修繕工事等管理をきちんとやらなくてはならないと思いました。
そして、その上での保険選びはとても重要です。

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