【新人マンション管理士レポート】建築再生展に行ってみた(8)

新人マンション管理士_ブログ

【建築再生展見学リポート】~改修がもたらす新しいライフスタイルとは?~

マンション管理士、新人のメル夫です。只今メルすみごこち事務所で研修中です。
2017リフォーム&リニューアル建築再生展の「マンション改修セミナー」の会場で、「共用部分リフォーム融資とすまい・る債」の説明を聞き、気づいたことをお届けします。

 

【共用部分リフォーム融資とは?】
「共用部分リフォーム融資」という言葉は、今までそういうものがあるぐらいしかわかっていませんでした。言葉は知っていても内容はよく分からないという方も多いと思います。
マンション管理に役立つ知識ですので、一緒に勉強しましょう。

まず、大規模修繕工事のお金の出どころについてです。
大規模修繕工事の費用の全てを「修繕積立金のみ」で行った組合は、平成25年度の調査で67%でした。残り33%、つまり全体の3分の1の管理組合は、一時金徴収や借入を行って大規模修繕工事を行ったということです。
逆に言えば、全体の3分の1の管理組合は大規模修繕工事に必要なお金が積立てられていなかったということですね。お金がなければ、工事の内容を見直すか、延期するか、臨時徴収するか、融資を受けるかしかありません。

しかしながら、大規模修繕工事を早くやらなければならない状況だとすると、臨時徴収するか、融資を受けるしかありません。
ここで少し考えてほしいのですが、例えば、臨時総会で「各戸100万円、緊急で徴収します」という案が出たらあなたは賛成できますか?
超高級マンションにお住いで余裕のある方は別として、殆どの人は反対でしょう。可決されたとしても、支払いが難しい人は一体どうすればよいのでしょうか__
やはり、管理組合で融資を受けることが組合員のためですよね。

この分譲マンションの大規模修繕工事や耐震工事を実施する場合に利用できる、マンション管理組合向けの融資制度が、住宅金融支援機構(旧住宅金融公庫)の行う「共用部分リフォーム融資」なのです。

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【共有部分リフォーム融資の特徴、3つ】
➀全期間固定金利(耐震工事はさらに低利となる)
すまい・る債の積立組合は、通常より0.2%低い
➁無担保
➂法人格の有無は問わない

金利情報の詳細は、住宅金融支援機構のホームページで確認いただきたいのですが、銀行のリフォームローンが年5%近いことを考えると、かなり安いです。
また、民間企業の融資条件には「管理組合法人でないとだめ」という場合もあるので有利です。

【共有部分リフォーム融資を受けられる管理組合の条件、6つ
①次の事項が管理規約または総会の決議で決められている
・共用部分のリフォームをすること
・住宅金融支援機構から資金を借り入れること
・修繕積立金を返済金に充当できること、及び返済には修繕積立金を充当すること
・組合員、業務、役員、総会、理事会及び会計に関する事項
・マンション管理センターに保証委託すること
管理費等に修繕積立金を充当しない
月々の返済額が修繕積立金の80%以内
④修繕積立金が1年以上積立てられ、滞納が10%以内
理事長が当該マンションの区分所有者から選任されている
⑥反社会的勢力と関係がない

上記の条件をクリアできると、具体的な相談から融資の受け取りまで進むことができます。
総会の決議を経て、融資申込後、およそ2~3週間で融資の決定がなされます。なお、融資決定から融資契約までは、1年以内と決まっています。

【メル夫の今日の気づき】
すまい・る債積立組合は、融資金利が一定程度優遇されます。0.2%というと大したことがないように思えますが、融資額が何千万となると、その差はかなり大きいです。
また、東京都にあるマンションでは、「平成29年度マンション改良工事助成」が利用可能です。住宅金融支援機構のマンション共有部分リフォーム融資の金利は、都が1%を上限として最長7年間、利子補充いただけます。これを使わない手はありませんね!!
融資を受ける前に、お住まいの自治体等の助成金制度がないか調べることをお勧めします。

 

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