アドバイザーとして、あるいは管理者管理(理事長代行)として、マンション管理士を採用する理事会に顔を出すことがありますが、そのような理事会は「積極的な管理組合活動が資産価値向上に直結する」ことを十分理解しており、理事間のコミュニケーションも良くとれています。
一方で、アドバイザーを採用していないマンションに住む友人の話を聞くと、理事会活動の重要性はなんとなく理解しながらも、休日の貴重な時間をつぶされるから理事はやりたくないし、ましてや、大規模修繕工事に取り組むような重要な年度に、理事(特に理事長)の持ち回りには当たりたくないと考えています。
当校のコラムを読んでくださる皆さんは、責任感が強く、資産価値向上に対する意識も高いため、理事会活動を他人事とせずに前向きに取り組んでいるのだと思います。実際、理事会活動を楽しんでいる方も大勢見てきました。
ただ、私はサーファーとして、この友人の「理事会活動をやりたくない」という気持ちはよくわかるのです。その時、(めったに決まらない)鎌倉の波が決まったらどうしてくれんのじゃ…と。
基本的にマンション管理の素人集団であるマンション管理組合が、何千万、あるいは何億という修繕積立金をつかい、共用部のどの箇所を、どの材料を用いて、どの程度工事し、どの施工業者に頼めばベストなのかを判断することは非常に困難です。安い見積もりを出した業者に安易に依頼すると、次の大規模修繕工事までの間に追加工事が必要となり、トータルコストで他社を上回ってしまう可能性があります。
また、施工業者の見積もりを比較すると、同じ材料を使うと考えられる工事でも、仮設事務所の場所や足場の組み方の違い等で数百万の違いが生じますし、諸官庁への手続き費用も、要は手間賃の違いだと思うんですが、数十万単位の差が生じるケースもあります。
いや、むしろ、金額が大きく異なるといいうことは、業者が談合していない証拠なのかもしれません。
当校のコラムでは、管理会社が大規模修繕工事を請けながら、その実、息のかかった施工業者に丸投げして、工事費の1~3割(ひどいところは4割という話も…)のマージンを引き抜く実態、そして、そのようなことがないように依頼したはずの設計コンサルタント会社ですら、これまた息のかっかた施工業者の入札を後ろ盾して、マージン(1割といわれています)を抜いている実態を伝えてきました。このような事態は「珍しい」とうより、むしろ「当たり前」であり、そのことは、平成30年5月11日の国土交通省の広報に警告されていることで裏付けされます。
業界裏事情ですが、クリーンを前面に打ち出している、あの●●●ですらマージンを抜いていますので、「じゃぁ、一体何を信用すればいいのか」という疑問は、とりあえず当校の協力会社に依頼いただければ安心ですが、その深刻な社会問題に真っ向から立ち向かうべく、今、新たなビジネスの準備をしています。詳しくは言える段階にありませんが、こちらはそう遠くない未来に案内させていただきます。
ビジネスといえば、昨年12月のこと。
小2の娘のサンタあての(コピー用紙に鉛筆で雑に書かれている)手紙が、無造作にテーブルに置いてありました。
「サンタさんへ。プレゼントはふぁーりあるの犬とねことオームがほしいです。おかねがないばあいは犬でいいです(原文まま)」
ちなみにファーリアルとは、ちょっとしたロボット型のぬいぐるみのことでして、自主的に動いたり鳴いたりするポテンシャルの高さより、3体で4万近くする高級品です。
(お金がない場合って‥‥)かなり笑いましたが、これは、いよいよサンタの正体がバレたかと思い娘に聞いてみると、サンタの存在自体は100%信じているものの、どうも北欧にあろうサンタの国にトイザらス的な巨大ショップが存在し、世界中のサンタが玩具を仕入れていると考えている模様。
なんと、クリスマスというメルヘンな世界において、仕入れたる経営上の重要なファクターを小2にして見出すとは…娘よ、私の老後の生活は任せたぞ。
大規模修繕の重要性は、自主管理の時、費用が足らず屋上防水を24年間行わなかったために、建て替えへ至った経験があります。
今では、大規模修繕は時代遅れで、長寿命(延命)工事が現実的です。
国土交通省や、管理会社の長期修繕計画では、これからの経済変動にたえられません。
ぜひ、そのマンションにあった、環境改善を含む、中規模工事が現実的です。