【マンション管理組合の教科書】不適切コンサルタントにご注意!

授業のポイント

  • 「設計監理方式」とは、本来は管理組合にメリットがあるもの
  • 不適切コンサルタントの不正が絶えない現実
  • 不適切コンサルタントの見分けかた

 

授業を受け持つ、秋川クリステンソンです。

設計監理方式」とは、大規模修繕工事の実施にあたって、実際に工事を行う施工業者とは別に設計事務所や一級建築士事務所、技術部門を持つ管理会社をコンサルタントとして活用する方式です。

合意形成までの段階では、建物調査診断、施工業者の選定、資金計画等の専門的な業務を行い、工事実施段階では、「工事監理業務」を委託します。

設計監理方式を利用するメリットとして、「建物の診断」と「施工」が分離していることで、必要とされる工事の見極めができることや、競争入札の原理が働くことから、設計監理業務費用を払ったとしても結果的に工事費用を抑えることができる、とされています。

しかしながら、その実態は大きく異なり、国土交通省の通知によると次のような不正事例が報告されています。

  • 管理組合は複数の設計コンサルタントの中から、最も安価な見積金を提示したコンサルタントに依頼したものの、実際に劣化調査診断、修繕設計等を行っていたのはこの設計コンサルタントの職員ではなく、施工業者の社員であったことが発覚。その後、施工業者の選定支援が行われたが、内定した施工業者は設計コンサルタントの業務をあたっていた業者であった。
  • 管理組合から格安のコンサルタント報酬で受注したうえで、自社にバックマージンを支払う施工業者が工事を受注できるよう不適切な工作を行い、割高な修繕工事費や、過剰な修繕工事項目に基づく発注等を誘導したため、結果的に管理組合に経済的な損失を及ぼした。

この「不適切コンサルタント問題」は、週刊ダイヤモンド誌でも特集されたことで、広く世に知れ渡ることになりました。

リベートを施工業者に求めるということは、施工業者はその分を管理組合から抜きとろうと考えるため、結果として「とばっちりを食う」のは管理組合です。大切に蓄えた住人の努力の結晶ともいえる修繕積立金をかすめ取る、多くの業者の存在を極めて残念に思います。また、悲しいことに、不適切コンサルタントは設計監理者だけでなく、管理会社やマンション管理士にもいるのが現実です。

100%管理組合の味方であるべきマンション管理士に、このような輩が存在することはとても恥ずかしいことです。

世の中から悪い人がいなくなることはありませんが、このようなことが一部の業者でなく、ほとんどの業者といってもいいほど常態化している事実に、日本の危機すら感じます。「お金持ちの素人集団」ともいえるマンション管理組合を食い物にしたあきれた実態…。オリンピックイヤーを迎えようとする日本人の「おもてなし」の心をもう一度思い出してほしいです。

ここで不適切コンサルタントを見抜く方法を伝えたところでイタチごっこになるだけですが、次のケースは「不適切コンサルタント」に当てはまる可能性が高いので考慮しておくといいでしょう。

  • 設計監理業務の見積額が安い会社は、おつりがくるくらいのリベートで埋め合わせている可能性が高い。
  • 建物診断や修繕設計業務費の安い会社は、施工業者にタダ同然の金額で手伝わせることで、見積金額を安くあげている可能性が高い。
  • 設計監理の担当者に詳しく質問したところ、「どうも設計管理会社の社員じゃないな?」と思えるふしがあれば、担当者そのものを施工業者から借りている可能性がある。
  • 施工業者の選定支援の際、見積参加条件が極端に高い場合、特定の大手施工業者と癒着している可能性がある。

大規模修繕工事の「クリーンな相見積もり」を可能とするため、当校の方でも準備をすすめていますが、この先の資産価値向上のためにも、修繕積立金を大切に使ってください。

マンション管理組合の学校、授業の監督と撮影を担当する風呂澤(ふろさわ)です。個性あふれる授業を、余すことなく、最高の撮影技術(自称)でお伝えします。

3 thoughts to “【マンション管理組合の教科書】不適切コンサルタントにご注意!”

  1.  建設業界の無責任の極みです。 大規模修繕工事は1年半前に終わりましたが、コンサルタントのくせに、図面は引けず、監理で検査ミスがあり、素人の私が見つけました。 その後の対応も、管理会社とコンサルがグルで、工事会社が巻き込まれたようです。 工事会社も過剰材料の発注が明らかになり、違う塗料の使用も判明しました。 管理会社は設計監理方式なので無関係を装っていましたがバレたため、区分所有者を社会的に抹殺するため、仮処分申請を行いました。 重要事項説明に反したプロの詐欺師が堅気の素人を排除しようとした結果です。 区分所有者も負けていません。 仮処分申請が効力を持つのは確定判決後ですから、正々堂々と戦っています。 国土交通省も、なぜプロの反社の管理会社を野放しにしているのでしょうか?

    1. 器用人さん いつもコメントありがとうございます。ヒドイ話です・・素晴らしい行動力ですね。

  2.  反社の管理会社は、関係のない親族までに連絡してきました。
     他の口コミサイトにある、大手証券会社系管理会社のようです。
     それをまね、どこかで味を占めたのでしょう。
     マンションは、「一点物」でそれぞれ違いますから、同じ手は二度と使えません。
     管理の「放り投げ」でマンションを壊すことは許しません。
     「天網恢恢、疎にして漏らさず」です。

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