【深山州のゆる~いマンション管理コラム13】マンションは管理を買えって、何買うの?

マンション管理士_深山州のコラム(マンション管理組合の学校)

よく、マンション購入関係の書籍や雑誌を見ると、

「マンションは管理を買え」

って書いてありません?

「マンションは管理を買え」の「管理」って何?って思いませんか?

僕が思う「買って欲しい管理」とは、すなわち管理組合の「経営力」です。

 

「経営力」とは、すわなち「区分所有者の団体であるマンション管理組合の、毎年の取り組みの積み重ね」です。
建物の外観が同じように見えても、実際の内情はそれぞれ。
例えば、一目惚れして勢いで結婚した相手が、実際に同居したらとんでもない相手だったら、嫌じゃありません?

マンションもそう。見た目がタイル張りで駅から近くて、築年数が新しくて魅力的に見えても、実際に購入して住んでみたらとんでもないマンションだったら、嫌ですよね。

一方で、見た目は少し汚れているけれど、実際には修繕積立金がいっぱい貯まっていてもうすぐ大規模修繕工事でピカピカになることがわかっていたり、マンション内のルールやマナーが良く守られていて住民同士の雰囲気やコミュニティも良かったり、理事会が「住まいを良くしよう・資産価値を守ろう」という意識を持って積極的にカイゼン活動を続けているようなマンションだったら、購入して良かったって、思いません?

賃貸マンションは、オーナー(大家)さんの心がけ一つで価値を左右させることができます。
分譲マンションは、区分所有者全員がオーナーで、その執行部である理事会の心がけと、理事が代替わりしても心がけが継続できるかどうかで、価値が左右されます。5年、10年単位で継続的に取り組むことで、住み心地や資産価値は大きく変わってゆきます。

先のコラム「マンションの価値を積極的に伝えよう」で紹介した「リブゼディライトステージ管理組合」や「ブラウシア管理組合」は、そんな「経営力」を継続的に発揮し続けるマンションであり、まさに「マンションは管理を買え」に該当するマンションなんですよね。

 

なお、経営力とは言っても、なにもそんなに難しいことをしているわけではありません。
マンションに住んでいて自分に理事会役員の順番が回ってきた時、たいていの方は「うわっうぜー」とか「めんどくせー」「できればやりたくない」「どうサボろうか」と、思うかもしれませんが、実際に理事会に参加してから、心の持ちようをちょっと変えて「せっかく回ってきた順番だから、頑張ってみよう」「興味を持って参加しよう」「何事も経験と思って関わっていこう」と思って引き受ければ良く、他のネガティブな気持ちの理事さんを誘っていけば良いんですね。

そんな小さな一歩と積み重ねが「マンションは管理を買え」って言えるマンションになるのですね。

深山 州(みやま しゅう)
(㈱メルすみごこち事務所:代表、㈱クローバーコミュニティ:共同代表)

 

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