■配送業者(宅配業者)が置き配システムとしてマンションのオートロックを一時解除できるか!?
●ヤマト運輸/デジタルキー活用で「置き配」実用実験へ
https://www.lnews.jp/2021/02/n0224303.html
マンションオートロック問題の解決法として、
マンション内配送ロボットの導入に並ぶもう一つの目玉が
配達情報と連動してオートロックを一時解錠する「デジタルキー」システムです。
が、しかし。
配送ロボットの運用方法にも共通することですが、そもそも、
置き配にはいろいろ問題点があります。
・共用部分なので、私物の放置は厳密には認められない
・「盗難」「通行・避難の支障」「(生鮮食品等の)放置による不衛生」のリスクがある
今まさに議論されている「標準管理規約改正」に関連する「コメント改正案」に追加されている
『共用部分への置き配を認める場合は、長期間の放置や大量・乱雑な放置等により避難の支障
とならないよう留意する必要がある。』の一文のとおり、置き配に対する合意形成や
細則等へのルール制定が求められているのはそういうわけです。
デジタルキー以前にまず置き配の合意形成が必要で、それをクリアしても
一時的とはいえオートロックの解錠権を与えることに対する理解を得なければなりません。
そう考えるとAmazonが予定しているように、合意形成の必要のない賃貸マンションの方が
先行することになりそうです。賃貸マンションで問題なく運用されている、
という実績がたくさん積みあがっていけば、分譲マンションへの導入機運が高まっていくと思います。
●アマゾン/マンションでの宅配商品受け取りに新システム採用
https://www.lnews.jp/2021/02/n0225303.html
マンション管理士。世田谷区在住の実は関西人。自ら居住するマンションの理事長を歴任し「住民・理事の目線」を持ちつつ、某大手インフラ系企業の経営企画室で鍛えられた情報収集力・整理力・課題発見力を活かし、現在は株式会社メルすみごこち事務所の経営アドバイザーを兼務している。