【図面を取り戻せ!~大規模修繕後の戦い】2.設計監理方式

新築マンションとていつかは古び、修理が必要となる。その時、素人の住民は、直接に業者さんと契約するよりも、プロのコンサルタントを監理者として雇って工事を監視してもらうケースが圧倒的に多いのだそうで、これを「設計監理方式」と呼ぶ。

専門家に丸投げしてしまえるので、建築・技術知識の少ない管理組合には望ましい方式ではあるが、一方で、コンサルティング会社自体の主導で水増し請求が行われる「悪徳コンサル」事件も往々に発生していると聞く。

僕たちのマンションの大規模修繕の監理にあたったB建築設計は、マンションの管理会社のS社が引っ張ってきたところだそうで、監理者としての契約はS社と交わし、S社が、下請けとしてB建築設計を使うというかたちをとっていた。妻が拾ってきた情報によると、こういうケースにおいては、管理会社ぐるみで「水増し請求」に関わっている可能性もあるのだとか。

「しかも、事前に積立金の残高を聞き出して、それに合わせて見積もりを出してくることもあるらしいわ。」

ヤツらが探り出したところでは、僕たちのマンションでは、大規模修繕直前の時点で、8000万円余りの修繕費積立金があったらしい。

「施工会社の出した大規模修繕の予算やけど、7668万円に予備費が400万円で、足して8068万円。ほんでな、実際の出費は、予備費もだいたい使い果たして7965万円やってんて。これ、怪しいと思わへん?」

たしかに、ほぼニアピンに近い数字であることは納得できる。これは妻でなくても怪しいと思うわな。

 

 

さらにヤツらのリサーチによると、国交省の発表した相場では、ここのような50戸規模のマンションならば、第1回目の大規模修繕の際の支出額は、一戸あたり「75万~100万円」が最も多いのだとか(しかし、妥当な額はいったい幾らと理解すればいいのか。国が発表する資料は、えてしてややこしい)。とにかくその額と比べてみると、僕たちのマンションでの一戸当たりの平均支出額161万円は、かなり割高に思われる。

「な、これぜったい悪徳コンサルやで。」

「近所のマンションの知り合いに聞いてみても、かなり高いです。おかしいです!」

様々な資料を集め、「B建築設計は悪徳コンサル会社」と確信した様子のI子さんと妻は、まずは疑惑にメスを入れるべく、理事会に臨んだのだった。

この春まで、大阪市内のマンション(50戸)で管理組合の副理事長をしていました。昨年の理事の引き継ぎ直後に、その前年に行われた大規模修繕の竣工書類のうち、タイルの補修図面が提出されていなかったことが判明。施工会社に「ゴンドラを掛けての図面復元」を確約させるまでのやりとりや、その間に判明した様々な問題について、オットの目を借りてお伝えしたいと思います。

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