【新人マンション管理士レポート】地域マンション管理 市民相談会から ー事故物件になるのが怖いー

メルすみごこち事務所のメル夫です。地域マンション管理、市民相談会を通して、「これはためになる」と思ったことをリポートさせていただきます。

賃借人が高齢で身寄りがない

東京都下、築12年、賃貸専用の小規模マンション(総戸数6戸)オーナーからの相談です。

「賃借人が仕事を失い生活保護を受けるようになりました。身寄りもないため、万一のことがあると「事故物件」となってしまいます。今後の対応をどうすればよいのでしょうか」

相談員の回答

生活保護を受けているからといって、賃貸借契約の更新時に契約をしないとすることは、借地借家法や、個人の生活権を守る観点から考えても、法的に追い出すことは難しいと思われます。生活保護制度により家賃扶助が行われており、共同生活を阻害するような行動をとることがなければ、契約の解除はできないでしょう。

解約のためには「正当な理由」が必要

解約のための条件は何でしょうか。
賃貸人からの解約も賃借人の合意があれば問題ありませんが、賃借人の合意が得られない場合は、

①契約期間の定めのある賃貸借契約の場合は「更新拒絶通知」

②契約期間の定めのない賃貸借契約の場合は、「解約の申入れ」

が必要です。但し、何れも「正当な理由」が必要です。それでは、この正当な理由とは何なのでしょうか。

 

正当な理由は何をもとに判断されるか

「正当な理由」とは、次の5つの要素を勘案して判断されます。

  1. 建物の賃貸人又は賃借人が建物の使用を必要とする理由
  2. 建物の賃貸借に関する従前の経過
  3. 建物の利用状況
  4. 建物の現況
  5. 建物の明け渡しの条件として又は引き換えに財産上の有不をする旨の申し出の有無・内容

これらは同列ではなく、第一に賃貸人において、建物の使用を必要とする事情が必要とされます。そしてこれが相当程度認められる場合に、賃借人が建物の使用を必要とする事情等を考慮し、補充的要件として、立退料などの財産給付をも含めたうえで、正当事由の有無が判断されるということです

メル夫の気づき

マンションのオーナーにとって、賃借人との契約を解除するのに「正当な理由」が必要だということがわかりました。将来的に事故物件となることが危惧されるとしても、賃借人との契約を解除する理由には該当しません。オーナーにとっては心配なことですね。

なかなか難しいのかもしれませんが、高齢の方が孤独のままとならないよう、積極的な声がけをしたいものですね。

社会福祉協議会と連携し、家主に高齢者の安否情報を提供するなど、入居に向けた支援を始める自治体もあるようです。マンションのオーナーも安心して部屋を賃貸出来るようになってくると思います。

マンション管理士新人のメル夫です。只今メルすみごこち事務所で研修中です。いろいろなマンション管理組合の理事会や総会等へ訪問させていただき、その活動を通して得られた「気づき」を新鮮な気持ちでリポートさせて頂きます。

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