皆さんは、マンション管理費の相場はどのくらいで、どのようなことに使われるのかご存じでしょうか。
東京都都市整備局の「マンション実態調査結果」(平成25年3月)によれば、月額の平均は、1~20戸規模のマンションが最も高く2.08万円/戸、101~200戸規模のマンションが最も安く1.19万円です。
相場は1~2万円といったところのようです。それでは、管理費の額に対する区分所有者の意識はどうでしょう。
国土交通省「平成25年度マンション総合調査結果から見たマンションの居住と管理の状況」という資料によると、「妥当である」と答えた人は84.4%、「徴収しすぎである」が10.3%、「不足している」が4.8%となっており、概ね妥当ととらえていることがわかります。
マンションの管理費は、マンションの敷地及び共用部分の日常的な維持管理にかかる経費に充当するために、管理組合が区分所有者から徴収するお金です。国土交通省が公表しているマンション標準管理規約(単棟型)第27条には、通常の管理に関する経費として以下の内容が記載されています。
- 管理員人件費
- 公租公課
- 共用設備の保守維持費及び運転費
- 備品費、通信費その他の事務費
- 共用部分等に係る火災保険料その他の損害保険料
- 経常的な補修費
- 清掃費、消毒費及びごみ処理費
- 委託業務費
- 専門的知識を有する者の活用に要する費用
- 管理組合の運営に要する費用
- その他敷地及び共用部分等の通常の管理に要する費用
このような目的で使われる管理費ですが、必要なことには使いつつも、できるだけ節約をして、管理費の削減ができれば、区分所有者の負担軽減につながります。
管理費削減の方法としては、
- 管理業務を見直して無駄を減らす
- マンション総合保険の見直し
- 管理会社の変更
などが考えられます。
特に、管理業務やマンション総合保険の見直しは定期的に行い、管理組合に最適な内容にすることも合わせて行いましょう。管理会社の変更は安易に行うのではなく、管理業務の見直しの検討時に、どうしても現在の管理会社では継続して業務委託ができないと判断した場合に行うことです。基本的には、管理組合と管理会社で、円滑な管理運営を進めるために良好な関係構築を図ることが望ましいと思います。
とは言っても、どうしても管理会社の変更をしたいと、管理組合から相談を受けることもありますが・・・。
この他、区分所有者の管理費滞納を防ぐ、マンション内の駐車場収入を維持UPするなど、管理組合の減収対策を行うことや、エントランスに自動販売機を設置するなど、管理組合の収入増加になる施策を進めることとか、いろいろやれることはあります。