【切っても切れないマンションと保険の話し その20】マンション管理組合の総会と理事会は何のためにあるの?

マンションの管理組合に関する会議体として「総会」、「理事会」があります。それぞれの会議はどのような目的と役割を持ち、何を行っているのでしょうか。管理組合の活動を正しく知るために、総会と理事会についてお話しします。

少なくとも年1回以上開催される総会は、審議と決議によって区分所有者全体の意思決定を行う場です。総会には原則として区分所有者(=管理組合の構成員)全員が出席することができます。また、総会に出席できるのは通常、区分所有者のみですが、理事長が必要と認めた場合には、管理会社や専門業者に所属する人などへ出席を依頼することもできます。

総会の目的は、管理組合の様々な方針の決定であり、その役割は管理組合の最高意思決定機関として機能することです。例えば、管理組合を会社と例えると、株主総会に似た会議と言えばわかりやすいでしょう。総会は理事長が招集して開催されます。理事長は少なくとも年1回は定期総会を招集しなければなりません。この定期総会に対し、理事長が必要と判断した際に、臨時に招集して開催するのが臨時総会です。

次に、総会決議で決める内容について説明します。

普通決議
総会で決議する事項には、管理組合の収支決算、収支予算及び事業計画の審議、管理費等の金額の決定または変更、理事会の役員の選任又は解任、管理組合規約に基づく細則の設定、変更または廃止、共用部分の軽微変更、管理組合業務の委託等の決定または変更についての決議などがあります。

これらは普通決議と呼ばれ、標準管理規約では、総会の成立要件を、「議決権総数の半数以上を有する組合員が出席しなければならない」とし、また、総会の普通決議は「出席組合員の議決権の過半数で決する」と定められています。

特別決議
これに対し、特別決議と呼ばれる事項には、管理規約の設定・変更及び廃止、共用部分の変更(その形状及び効用の著しい影響を伴わないものを除く)、組合の法人格の取得・解散決議、建物の1/2を超える部分が大規模滅失した場合の復旧についての決議など、普通決議事項よりも重要なものがあります。

標準管理規約では、総会の成立要件を、「組合員総数の3/4以上及び議決権総数の3/4以上の賛成で決する」とされています。また、建物の建替えに関する決議は、「組合員総数の4/5以上及び議決権総数の4/5以上の賛成で決する」とされ、さらに多くの賛成が求められます。

 

 

一方、理事会とは、総会で決めたことを実行するための組織です。上述したように、理事会を構成する役員は総会で選任します。

理事会の目的は、管理組合が行う業務の執行機関として機能することです。会社を例にすると、取締役会に似た会議と言えます。理事会の理事長は代表取締役、理事は取締役、監事は監査役ととらえれば理解しやすいでしょう。総会の決定に基づいて、管理組合の名のもとに業務を執り行い、必要な場合は総会に提案する議案を作成します。

役員の種類と人数は管理規約で決められます。国土交通省が公表している標準管理規約には、役員の種類として、理事長、副理事長、会計担当理事、監事を設けることが記述されています。実際のマンションでもこれに準じることが多いでしょう。

このうち理事はマンションの規模などに応じて複数人置くことがあります。役員の中で唯一、毛色が異なる監事は、管理組合の会計、理事会の業務状況について監査し報告をする監査機関としての役割を担います。

なお、理事と監事は総会で選任しますが、役職である理事長、副理事長及び会計担当理事は理事の互選により選定するのが一般的です。

総会、そして理事会について理解を深めることで、両者の連携と役割分担をスムーズに行うことができます。両者が手助けすることで、役員に選ばれた方も、責任感を持って職務にあたることができるのではないでしょうか。

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