【マンション管理組合の教科書】マンション理事を拒否する住人への対応(その1)

授業のポイント

  • 「マンション理事が総会にも理事会にも参加しない」は、多くのマンションで抱える問題
  • 事前に意思確認をする
  • 理事会開催予定を伝える

 

授業を担当する超男(ちょうなん)です。

あなたのマンションに「理事に選任された住人が、総会に出席しないし理事会にも出てこない」って問題がありませんか?この幽霊部員ならず幽霊理事、多くのマンションで抱えている問題です。理事会活動に積極的に携わってる方にしてみれば、気持ちのいいものではありませんね。

さて、この問題どう解決すべきか…。初めに結論から申します。「事前に本人へ意思確認」すれば50%解決します。

これは難しくないですよね。理事会から次の理事会役員候補者へ事前に意思確認をすればいいだけです。「事前に」とは、総会議案書に来期の理事会役員候補として組合員の名前を掲載する前、つまり総会議案書を配布する前です。

実は、理事会をサポートする大手を含める管理会社の多くが、来期の役員候補へ事前の意思確認を行っていません。

「来期はあなたが理事の順番ですけど、引き受けますよね?」
「理事会に出席できますよね?」

という確認をせず、いきなり総会の議案書へ、「来期の役員は◯◯さんと◯◯さん・・・」と載せています。

「うちのマンションには役員に選任される輪番表があり、全戸へ周知している」
「自分が何年後に理事の順番が回ってくるか、だいたいわかっているはず」
「管理組合が選任したのだから参加すべきだ」

という論理ですよね。

その昔、団体行動が浸透した日本人社会のなかで、管理組合の一員に組み込まれる住人は、事前告知がなくとも仕方なしに理事を引き受け、理事会へ参加してくれたと思います。また、日本人の多くが土・日休みで、理事会の会合を週末に設定すれば時間的に出席することが可能な方が多かったと思います。

しかし今は違います。個人主義が徐々に浸透し、様々なサービスが生まれたことで、日本人の休みは土日に限らず平日に分散、そもそもマンション購入者に日本的な文化・慣習を知らない外国の方が増えています。時代が移り変わっているのに、理事会役員の選任方法が変わらないのは時代錯誤とも言えるのではないでしょうか。

第1ステップ=事前に本人へ意思確認する

さて、次のステップを考えましょう。

理事会側から「次はあなたが理事会役員ですよ」と伝えても、相手が役員を引き受けられる環境になければ、実際に理事会の会合を欠席されてしまいます。よって、意思確認を行う際は、必ず「理事会の会合が何曜日のどの時間帯に設定される見通しなのか」をセットで伝えてください。

理事を引き受ける気持ちがあっても、週末が仕事の方に「仕事を休んでまで理事会を優先して」とはとても言えません。本人が物理的に理事会の会合へ出席できる状況であることを確認したうえで、理事を受任してもらう必要があります。

見方を変えれば、前もって理事会役員候補者から「わかりました、役員を引き受けます」という回答が得られていれば、受任した理事会役員が欠席する確率はぐっと下がり、安定的な理事会運営が可能になります。これで悩みの50%は解決です。

第2ステップ=理事会の会合予定(曜日、時間)を伝える

事前に伝えたら断られた…その対応については、弟に任せます。ジョワっっ‼

※理事会役員候補への意思確認書面のサンプルはこちら

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

CAPTCHA


アーカイブ