「管理費と修繕積立金の違い」
マンション管理士の資格を取ったあとも正直よくわかりませんでした。
マンション管理士試験では「それがどういった性質のものか」は問われますが、「どのように運用すべきか」は問われません。ゆえに、どっちも安けりゃいいのかな、そんな感覚でした。
もちろん、家計にとっては出費なんで、費用を抑えられるに越したことはありませんが、その性質は大きく異なります。
大雑把にいうと、管理費は普通預金、修繕積立金は定期預金に例えられます。
日常生活の必需金は管理費から賄いますが、修繕積立金はその名の通り、将来の修繕費用に備えるお金。
つまり、修繕積立金が少ないということは、将来の不安を抱えることになるのです。
そもそも、その性質の違いから、管理費と修繕積立金は経理上分けるよう決まってます。
ですので、このあたりが ‘’なぁなぁ‘’ になってるマンション会計も時々見かけるのですが、これは完全に間違ってます。
管理費は必要最低限に抑え、修繕積立金は賢く積立てましょう。
まず見直すとしたら管理費でしょう。
LEDにして電気料金を抑えたり、ネット環境を見直したり、防犯カメラの契約形態を考えたり。
そもそも管理会社への「業務委託料の整合性の見定め」はとても大切です。
このあたりは、マンション管理士を入れることで解決できます。
そして修繕積立金。
こちらは安く済ませばいいという問題ではありませんが、やはり大規模修繕工事の妥当性はしっかりチェックしたいところです。
ほとんどの管理会社が大規模修繕工事を息のかかった業者に丸投げして不当なバックマージンを得てますし、そもそもその工事は本当に必要なのかということも見定めなくてはなりません。
一級建築士による見直しによって、修繕積立金が足りないどころか、将来的に数千万円を積み立てることができたなど、当然のような事象として目の当たりにしてきました。
しかしながら、この一級建築士の選択も重要で、大規模修繕工事が正当に実施されるかをチェックする機能であるはずの設計監理業者が、息のかかった業者と結託してバックマージンを得ている現実が記事になっているレベルですので、本当に気をつけてください。
一体誰を信用したらいいんだって話ですよね。
そういえば、某マンション管理会社フロント担当の求人の諸手当には「工事加算給」というのがあります。
マンション管理会社自体には修繕工事をする機能はありません。これって「右から左へ受け流す~だけでボロ儲け、とにかく工事とってこい!」つまり、バックマージンの存在を暗に示してると、個人的には思ってしまうわけです。
ちなみに大規模修繕工事の妥当性につき、あまり経費をかけずに依頼できる商品があります。かかりつけの町医者があるような感じですかね。こちらをどうぞ。
今期、とうとう人間ドッグで心臓がひっかかりまして、保健師から直接連絡がありました。
「すぐに精密検査を受けて、必ず報告してください、いつ行きますか!」
かなり緊迫した要求で、ドキドキしながら、大がかりな検査を受けました。
幸い、全く異常はなく、ホッとして保健師に電話したところ‥
「あ、そうでしたっけ?」的なノリで、「あ、はい。わかりました。以上!」的な対応をされました。
なるほど、保健師の仕事とは、「精密検査を受けてください」までなんだと、大人の仕組みを理解しました。
【マンション管理組合の学校 事務局 マンション管理士おさらぎ】