【マンション管理士おさらぎブログ】二酸化炭素消火器と究極の格言

先日、とあるテナントの「防火対象物点検」に同行しました。

そもそも、「防火対象物点検って何すか」って感じだと思います。

この点検の制度は古くからあるものではなく、記憶に新しい方も多いと思いますが、2001年に発生した、44名もの尊い命が失われた歌舞伎町ビル火災がきっかけで施工された制度です。この歌舞伎町ビル火災では、非難階段に私物が置きっぱなしで避難が遅れたり、そもそも防火管理者を定めておらず、消防訓練も実施していないなど、日常の防火への取り組みが悪く、多くの人命を失うという最悪の事態を迎えました。

この事件を教訓に、上階に不特定多数の人が出入りするが内階段がひとつしかない等、火事になったら歌舞伎町ビル火災の二の舞になりかねない建物に対して、消防設備がちゃんと整備されているかというよりは、「防火管理者を置いてあるか」とか「消防訓練はちゃんと実施しているか」など、防火に対する体制を確認することに重点を置いていることが、防火対象物点検の特徴です。

討論の趣旨とは違う、感動した東京オリンピックの説明くらい、前置きが長くなりましたが、そのテナントの防火対象物点検で点検をしていた(ということは、資格を持ってる)方が、このようなことを言ったんです。

「ここ、珍しいですね、二酸化炭素消火器つかってます」

私、その消火器を見直したら、一般的に使用されている粉末消火器(ABC)でした。

二酸化炭素で消火といえば、今年の4月に発生した、新宿区のマンション駐車場で発生した死亡事故が記憶に新しいですね。粉末消火器と違い、消火剤を放出して消火するのではなく、二酸化炭素の特性を生かした、酸素の希薄化(少しだけ冷却効果)で消火するものですから、人の出入りの多いテナントの中心に置くということはどうでしょう、ちょっと考えられません。

二酸化炭素消火器は、まずをもって普通火災には効果がないとされます。逆に効果があるということは、人体に影響あり、ということなので、地階や無窓階での使用は厳禁です。消火器の形自体にも特徴があって、消防士が主人公の海外映画で観たような気がしますが、どでかいホーンがホースの先端についています。

 

 

しかしながら、まぁ車もそうなんでしょうけど、高価な精密機械が置いてあるような場所で粉末消火器を使用すると、その高価なブツは使えなくなる可能性が高いですから、二酸化炭素消火器の有効な使い道はもちろんあります。

精密機械等への消火においては、純水ベースの消火器というのがあり、放出後の被害の最小化が図れるようですから、便利だけど危険な「二酸化炭素消火器」の代役として考えてもいいかもしれません。

 


 

便利といえば、年齢を重ねるたびに実感するのですが、私自身のもつ思想といいますか、生き様と言いますか、残り少ない人生を楽しく生きる上で、非常に役に立つと実感するため、ここで一つ紹介したいと思います。

 

信長  「鳴かぬなら、殺してしまえ、ホトトギス」

秀吉  「鳴かぬなら、鳴かせてみせよう、ホトトギス」

家康  「鳴かぬなら、鳴くまで待とう、ホトトギス」

 

 

おさらぎ

「鳴かぬなら、鳴いたことに・・・ホトトギス」

 

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