【マンション管理のリスクをアライ出す、元理事アライのコラム】この委任状、変じゃない?その1 管理会社が作る総会議事録が信用できない

管理規約の改正議案を最初に総会に出したとき、「ちょっとした問題」があって次年度に持ち越しとなったと書きました。今回はそれがどんな問題だったか、です。

間違いだらけの総会議事録

最初に総会の議事録についてお話します。
総会の議案書や議事録のドラフトは管理会社のフロントが作成するのですが、以前から細かいミスがありました。
誤字脱字はもちろん、「拝啓」で始めているのに結語が書いてないなどの文書の体裁が整ってないとか、まあ、そういった類のことはこの際おいておきます。

気になったのが、議事録に記載されている各議案の賛成票、反対票の数でした。
議事録には、賛成票、反対票ごとに、総会に出席した人、委任状を提出した人、議決権行使書によって議決権を行使した人の票数が記載されます。さらに、専有面積により議決権が異なっているため、組合員、議決権ごとに議決権数が記載されます。

たとえばこんな感じ。

組合員(名) 賛成:65(総会出席7、委任状28、議決権30)
反対:1(議決権1)

議決権(個) 賛成:108(総会出席21、委任状40、議決権47)
反対:3(議決権3)
※実際の数字から変えてあります。

これらの数字を議案ごとに集計するので、管理会社もややこしいとは思うのですが、議事録にもミスが散見されていました。
たとえば、ある議案の議決権数の反対票で、

反対:5(総会出席0、委任状0、議決権4)

0+0+4 が 「5」 になるわけがありません。どこかが間違っています。

また、総会の出席者が7名だったのに8名と記載されていたこともありました。これについては、出欠票を「出席」として提出していたけれど当日になって欠席した人1名も出席と扱ったためでした。

これらの間違いは、議事録のドラフトが確認依頼に出された時点で発見し指摘したので修正されましたが、大元の書類である出欠票・委任状・議決権行使書を見たわけではありません。
私は票が正しく集計されているか確認したいと以前から思っていましたが、同じマンションに住む住人が提出した書類を見たい、とはなかなか言えません。
気にはなりましたが、議事録案から読み取れるミスの指摘に留めていました。

署名のために委任状を確認することに

次の年に規約を改正することになり、規約改正案を作成して総会に上程しました。
うちのマンションでは総会に出席するのはほぼ役員のみで、ほとんどの区分所有者は出欠票・委任状・議決権行使書(以下「委任状」と記載します)を提出します。総会では、管理会社があらかじめ委任状をもとに票を集計しています。規約改正案は組合員数の4分の3以上、議決権総数の4分の3以上の賛成票が得られた、との報告により、可決となりました。

総会が終了し、議事録案を管理会社が作成しました。
議事録には議長と総会に出席した区分所有者2名が署名する必要があります。私は規約改正案を提出したため、議長を務めた理事長から議事録署名人として指名されました。

もちろん私は署名人を受けましたが、その際、委任状の確認をさせて欲しいと申し出ました。
議事録の署名欄には、
「本総会議事の経過の要領及び結果が正確であることを証するため、議長及び議事録署名人はこれに署名押印する」
と書いてあります。

毎回何らかの集計ミスをしている管理会社が作成する議事録に、委任状を確認することなしで署名・捺印するなんてあり得ません。まして今回は管理規約の全面改正案があり、当該議案の賛成票は4分の3ギリギリだったからです。
と、このときは数え間違いや簡単な計算ミスが無いことを確認するつもりだったのですが。予想もしていなかった問題にぶち当たることになります……
(つづく)

マンションの面倒ごとは管理組合と管理会社が解決してくれるって思っていませんか?私、アライは、理事になるまでそう思っていました。それと、自分のマンションにはこれといった問題が無い、とも。理事になってはじめて知った自分のマンションの様々な問題とその解決策について、リスクマネジメントの観点から考えてみます。

2 thoughts to “【マンション管理のリスクをアライ出す、元理事アライのコラム】この委任状、変じゃない?その1 管理会社が作る総会議事録が信用できない”

  1.  議決権行使書により、管理組合総会は株主総会に似て来ました。
     理事会(会社役員会)で作成された総会議案書(株主総会資料)が、管理組合総会(株主総会)で覆ることはまずありません。
     それと同じで、管理組合総会議案書に間違いがあれば、流会とし、再度間違いがない総会議案書で総会をやり直すのが筋です。
     総会前の理事会で、総会議案書に瑕疵が無いか、確かめないといけません。
     委任状の取り扱いも、事前に決めておくと、集計が楽になります。
     白紙委任状の常識的な取り扱いは、成立要件の確認にのみ使い、議決に同意とし、受任者が理事長だとしても、理事長に加算されると、議案提出者に加算(理事長が複数の票を持つ)するなら、形式的総会のそしりは、免れません。

  2. 興味深く読ませてもらっています。
    議事録署名人のほとんどが内容を確認せずサインするだけだと思いますが、細かくチェックされる姿に共感します。そして集計ミスではない問題があったようですね。楽しみにしています。

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