■「LIFULL HOME’S」国内不動産ポータルサイト初!プロが評価したマンションの管理状況がわかる『マンション管理評価』を提供開始
株式会社LIFULL プレスリリース 2021年2月3日
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000177.000033058.html
いよいよ出てきました、主要ポータルサイトで初の「プロによる管理評価」掲載です!
日管連が2015年より運用を開始した「マンション管理適正化診断サービス」の診断結果を反映したものになっています。
日管連の診断実績は2020年11月時点で12,056件に及んでおり、その中から管理組合の了承を得たものを掲載しているようです。
早速サイトを見に行ってみました。
「中古マンション(購入)」の「その他こだわり条件」に『マンション管理評価書付き物件』に☑を入れて検索すると出てきます。その数現時点(2/5)で190件(全国)。取り扱い不動産会社による物件のダブりがあるので、実質の件数はもう少し少なくなります。
売却物件が出ているマンションしか掲載されないのが「不動産ポータル」なので仕方ないですが、12,000を超える物件の何割ぐらいが掲載にGOサインを出したのか(つまりS評価を獲得しているのか)気になるところです(笑)
中から1件実際のサイトを覗いてみました。
ここからは完全『購入者目線』です。
このページを下にスクロールしていくと、マンション管理評価という項目が出てきます。
下の画像の、黄色マーカーでくくった部分です。
https://www.homes.co.jp/mansion/b-1370140004814/
いきなり目に飛び込む『S 最高評価』の輝き、そして、裏腹に少し不安を感じる各項目の★評価。
「詳細を見る」を開くと、さらに不安が広がります。
たとえば、「管理情報の透明性」は★無し、「管理費・修繕積立金の支払い状況」「修繕積立金設定の妥当性と蓄え」は★一つしかありません。
★は無いのが普通で一つでもあれば凄いのか、はたまた他の項目が秀でているから総合Sになっているけど少し注意した方がいいのか、これを見ただけではわかりません。また、平均値のような判断基準もなければ、比較できるほどの登録件数もありません。
結局プロ(このサイトの目的に従うと仲介マン)に確認して「どこもこんなもんですよ」とでも言ってもらわない限り安心できなそうです。
また、情報の鮮度にも注意しなければなりません。詳細のページに『診断実施日』が記載されていますが、私が2~3件開いて中を見ただけでも2016年診断の物件がありました。
この評価制度は『日新火災海上保険株式会社のマンションドクター火災保険の保険料割引』と連動しているので、保険に加入していれば更新のタイミングで再評価されるのかもしれませんが(そのあたりよくわかりません)、ミスリード防止のために古い情報は削除していってほしいですね(売買に係わる場合は仲介マンが気を付ければいいという話もありますが)。
このように、今回のライフルホームズの取り組みは「マンション管理サイドが考える評価」に対する流通市場の意見や要望のいい収集機会になると思います(最後は何目線?)。
マンション管理士。世田谷区在住の実は関西人。自ら居住するマンションの理事長を歴任し「住民・理事の目線」を持ちつつ、某大手インフラ系企業の経営企画室で鍛えられた情報収集力・整理力・課題発見力を活かし、現在は株式会社メルすみごこち事務所の経営アドバイザーを兼務している。