こんにちは、マンション管理士・行政書士のYです。
このコラムでは、自身の理事体験談を書いています!
ある理事会での話です。
年配女性理事:『今日は私、どうしても提案してほしいことがあります!!』
なにやらお怒りの様子。
議長:『どのようなことでしょうか?』
年配女性理事:『駐輪場ですが、私がいつも止めている場所に輪留めにチェーンを通した自転車が止まってて私の自転車が止められなくて困っています!』
このマンションの駐輪場には、↓のような輪留めがあり、そこにチェーンを通して駐輪している自転車があるという話です。
議長:『輪留めにチェーンは確かに禁止されていますので問題ですね。ですが、当マンションの駐輪場はフリーで空いている所に止める方式ですので、そこの場所が年配女性理事さんの場所というわけではないですよ。ですから空いている他の場所へとりあえず止められたらいかがですか?』
年配女性理事:『私はその事も今日言いたかったのよ!私もそうですが、年配者は奥の方に自転車止めるの大変なのよ!だから年配者だけ固定の場所を決めていただけないかしら!』
なんちゅーワガママな。そんな事言い出したら子供も同じく大変だと思うんだけど。
自分:『あのー年配女性理事さん。それはちょっと無理だと思いますよ。そんなこと言い出したら子供や妊婦の方も大変だと思うんですけど。そもそもそんなスペースも確保できないと思いますし』
議長:『Yさんの言う通りだと思います。輪留めにチェーンの件はその自転車の登録番号から誰のものか分かりますので、個別に書面で注意文を出したいと思いますが、高齢者に限って固定の場所を決めるのは難しいと思います』
年配女性理事:『じゃあ私は何処に自転車止めたらいいんですか!!本当に困っているんですけど!!チェーンも本当に迷惑してます!』
スゲー怒ってるし。よっぽどチェーンが頭来たのかな。でもこれはちょっとわがままだな。
『空いてるところに止めたらいいじゃんか!!』
って言ってやろうかと思いましたが、この年配女性理事も色々大変な事もあるのかなーと思い・・・
自分:『議長、年配女性理事さん、じゃあこういうのはどうでしょうか。例えば電車の優先席みたいな、優先駐輪スペース部分を簡単に色分けして作るっていうのは。それだったら費用もそんなにかからずできそうだし』
議長:『いいですね!それアンケート取って住民の意見を聞いてみましょうか。どうですか?年配女性理事さん』
年配女性理事:『・・・納得できないけど、それしかできないなら仕方ないわね、でもチェーンの件は早急に解決してくれないと切っちゃいますからね!』
いや、切っちゃったら今度は切られた人が怒りますって・・・
今回思ったことは、理事の中には、自分が当事者で色々な問題を話し合いで解決していくという感覚がなく、この年配女性理事さんのようにある意味『お客さん』的な感覚で参加してる人も相当いるんだろうな、という事です。
このような感覚をうまーくお伝えできるマンション管理士になれたらいいなと思った出来事でした。
(続く)