【ある「元」大手管理会社取締役つぶやき その38】コンシェルジュという仕事

元大手管理会社取締役_ブログ

コンシェルジュという仕事

自宅のマンションには土日も含めてコンシェルジュが朝8時から夜20時まで勤務しています。
日常の入居者の応対(ゲストルームやパーティールームの利用申し込み)、各種取次サービス(クリーニング、宅配便の取次等)を担当しています。玄関を出入りする入居者に挨拶をする以外、普段は暇そうにカウンターに座っているのです。
大手マンション管理会社が管理を受託していますが、コンシェルジュは専門業者に再委託しているようです。

 

コンシェルジュとは別に管理員も常駐しています。
こちらは奥のオフィスに引っ込んでいて、コンシェルジュに声がけして、呼びだしてもらわないと入居者の前に出てくることはありません。

駐車場や駐輪場の契約、管理規約や使用細則に関する問い合わせなどは管理員が対応し、コンシェルジュは対応しないようです。


___なんとも不思議な役割分担です。
そして何とも無駄な勤務体制だと思います。

 

先日、ご近所の方と自宅で食事をした折、余ったお料理をお持ち帰りいただきました。ご丁寧に器を返しに来られたのですが、あいにく当方は留守。
器を郵便受けに入れようにも厚みがあって入らないため、オートロックのインターホン越しに、「器を預かって入居者に渡してほしい。」とコンシュルジュに頼んだところ「個人的な物品の受け渡しはできない決まりです。」と断られたそうです。
ご近所の方は、いつも暇そうにしてるのに「何のためのコンシェルジュなの?」と少々憤慨されておりました。

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・大型マンションはコンシェルジュがいるのが当たり前。

・だからどの管理会社もコンシェルジュを配置する。
・でも管理会社としては常に雇用を確保し、教育を行うことが面倒。
・だから専門会社に外注する。
・派遣契約だと元請けの管理会社の職員同等に教育し、業務を命令する必要があるから、請負契約にする。
・請負契約だからコンシェルジュは管理会社の指揮命令系統には従わない。業務仕様書や業務マニュアルに基づく定型の勤務となる。
・だから柔軟な対応や、管理員と協力し合って対応するような業務は責任問題が生じる恐れがあるので行わない。

「大型マンションだからコンシェルジュがいるのが当たり前」人件費高騰、人材難の今日、この前提を見直すことこそが必要ではないでしょうか。

あらかじめ決まった対応を手順通りするだけなら、ロボットがお得意な世界です。

近々本コラムに取り上げる、マンションの宅配革命の担い手としてコンシェルジュの皆さんに、宅配荷物の配送業務のお手伝いでひと働きしていただくのもいいかもしれません。

漫然と当たり前として見過ごしていることに、大きな無駄が潜んでいないか、皆さんもご自身のマンションで点検してみてくださいね。

 

マンション管理会社の役員という立場を離れてこの業界を眺めると、大企業の系列管理会社であっても決して管理組合にあからさまに語ることのできない、裏の一面を各社隠し持っていることがわかります。匿名だからこそ本音で、時にはきわどい発言も続けてゆき、マンション管理組合の運営がより実りあるものにできたらと思います。

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