【ある「元」大手管理会社取締役つぶやき その116】マンション総会もWEB開催の時代へ

マンション管理業協会は、ITを活用した総会の実施ガイドラインについて検討を重ねていたようで、先月その内容が公表され、国交省、法務省へ要望を提出しています。

マンション管理業協会のホームページに詳しい内容がアップされています。
http://www.kanrikyo.or.jp/report/webmeeting.html

これまで私は、理事会のWEB開催は規約の関連条項を整備することが望ましいが、緊急避難的に一部または全部の理事がWEBで参加したとしても、取り立てて問題視すべきでないとの認識でした。ただ、集会(標準管理規約に言うところの総会)に関してはその召集の手順を含め区分所有法で規定されていることから、WEB開催を可とするには法律改定が必要と認識しておりました。

マンション管理業協会の検討内容においては、総会開催については、標準管理規約においては「会議の日時、場所及び目的を示して、組合員に知を発し・・」とあるものの区分所有法35条においては「会議の目的たる事項を示して、各区分所有者に発し・・」とだけしか規定していないことに注目しています。

つまり、場所については特段の規定がないことを頼みに、総会と言えども必ずしも一堂に会することを要せず、WEB総会が現行区分所有法においても適法に成立するといった立場を取っているようです。

 

 

私としては、会議の目的のみを示し日時や場所を示さない総会招集などありえないため、「法令上、場所の告知は明文化されていない=WEB開催可」とまで拡大解釈するには、いささか牽強付会ではないかと思います。(これが通るならば、国会もWEB開催可能かと思い、国会法をあたってみると、「衆参両院にて」開催すると明文化されておりました。)

マンション管理業協会は、国に対して、区分所有法や標準管理規約の再整備を要請していることから、WEB総会を導入するには、現状の法令や規約内容だけでは不十分で改善すべき点も多い、との認識があるようです。

既にテストケースとして、30程度のマンションでWEB総会を開催し、出席者にアンケートを取った結果が公表されていることには驚きました。コロナ蔓延の中でのWEB総会は、法的に完璧である運営よりも実務的な運営が望まれた結果であろうと思います。

WEB理事会に関しては、理事会自体が区分所有法に規定していない組織であることから、協会は、標準管理規約の再整備を要請するにとどめているようです。

区分所有法や標準管理規約が改訂され、WEBによる総会、理事会の規定を整備する時が早晩来るものと思います。これらの動きを見極めたうえで、タイムリーに管理規約の改定を行う必要があると思います。

余談ですが、国民に自粛を求める一方で、夜の会合や飲食に歯止めがかからない国会議員の先生方にも新型コロナ感染が広がっていますので、国会でのクラスター発生を回避するためにも、緊急時には国会をWEB開催できるような法整備も必要ではないかと思います。

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