【マンション管理士おさらぎブログ】夜兄貴Nくん~茨城編

マンション管理組合の理事になる、ということは、大変なことなんだと思います。
まずをもって「他人(ひと)のため」という奉仕の気持ちがないと務まらないのかもしれません。私は賃貸住まいのマンション管理士ですので、本当の意味で、理事の皆さんの苦労や楽しみを知らないのだと思います。

しかしながら、「他人のために」という気持ちで取り組んだ「一生懸命」が、結局は「自分のために」なるのだと思います。それは、マンション管理組合活動に限っての話ではありませんが、幸せになるということは、そういうことなんだと思います。

___さて今宵は、「他人のために」がフェイクであったことを見透かされた、後輩Nの話をしたいと思います。

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後輩のNくんが茨城県某市、何もな……もとい、自然豊かな土地へ単身赴任をして1年。
「きっと寂しいだろうから、みんなで遊びに行ってやろう」
ということになり、休日を利用して、サーフィンがてら男6名で向かいました。

___その夜。

久々に再会したNくんと居酒屋で乾杯。ほどよく酔いも回ったところで、Nくん。

「先輩方がこんな田舎まできてくれたんだから、僕におもてなしさせてください!」

妙に張りきるNくんの勢いに押される形で、その地で唯一、といわれるネオン街へ向かいました。
そこは、県道を挟んで両側に5軒くらい…。まぁ、ガールズバーといいますか、キャバクラといいますか、女の子がつく店が数件集まっているエリアだったんですが、

「おれ、見てきます!」

とにかく張り切るNくん。えぞ鹿のような軽やかなステップで、店にズイズイ入っていき、しばらくして出てくるなり、

「Tシャツ姿は萌えるんですが、フリーの女の子が3人しかいません、向こういきます!」

私たちの意見を挟む間もなくNくん。左右確認もせず県道に飛び出し、

『ププーっっ!!!』

鳴り響くクラクション。

危険きわまりない状況を気にする様子もなく、次々と店に入り、またすぐに出てくるなり

「フィリピン籍のそこそこ可愛い娘がフリーで2人います!でも人数が合いません!」

もはや、ドン引きしてる私は、

「Nくん、もういぃて……」

「いや、ここまで来ていただいた先輩方に恥をかかせるわけにはいきません!」

こうなってくると、『なぜ、その瞬時の、正確な判断力を仕事で発揮できないのか?』と疑問に思うしかありませんでした。
このままではNくんが、リアル車に轢かれる危険性を考え、

「俺らは、ただ飲みたいだけだから…」

と、何とかNくんを説得。ようやく、普通の居酒屋に落ち着きました。

 

____3分経ってないと思います。

あれほど先輩におもてなしをすると豪語していたNくんが、即身仏のような姿で爆睡した姿を見て、6人全員が確信しました。

『もう2度と来ない』

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