【ある「元」大手管理会社取締役つぶやき その63】悪意ある行為は上手にシラを切れば本当に逃れられるのか

国のトップや役所のトップ、最近では大学日本一のアメフトの監督……

悪意ある行為と疑われる事実が次々と明らかになってもなお、それを認めずシラを切る。組織を挙げてみなトップを忖度しトップと組織の立場を守ることに専心する。
しかしながら、真実は一つであり、疑わしいとみんなが思うことは如何に言い繕っても疑いが晴れることはありませんね。

刑事罰が問われるような事件では、罪を自ら認めてしまえば有罪です。

だからシラを切る、言い逃れをする、うそをつく。当然と言えば当然ですが、これが組織全体としての利益に本当になるのか?となるとそんなに世間は甘くないですね。正しい世の中にするためにも、そんなことを我々は許してはいけないのだと思います。

あなたのマンションの管理会社も同じようなことを起こしていませんか?

①業務の不完全な履行

管理業務の一部を失念して実施しなかった事が明らかとなった場合に、「○○業務を〇月から〇月までの間実施しておらず、管理委託料の内訳明細に照らして〇〇円の業務が履行できていませんでした。当然当該金額を返金の上お詫びします。金銭の精算で許されるものでないことは承知しておりますが、誠に申し訳ございませんでした。」といったことを自ら申し出る管理会社がどれほどいるでしょうか。

②業務上の不手際で管理組合に与えた損失

年4回の外窓清掃を行う際に、ゴンドラ稼働の都度、まえもってゴンドラの定期点検を実施することとしていたタワーマンション。外窓清掃を年2回に変更したにもかかわらずゴンドラの定期点検は年4回行っていた。翌年からゴンドラ定期点検を年2回に修正するも、今までの分は「予算承認済み」と、不要であった点検費用を返金致しますとは言わない管理会社。

③管理組合が発注する工事見積もりが疑わしい

工事のたびに管理会社の見積もりと共に他社の合い見積もりが提出されるがいつも同じ業者、そしていつも管理会社の見積もりが最安値。
機器の分解整備や故障修理は必ず管理会社が日常管理で下請けに使っているメーカー系の保守会社の見積もりとなっている。日常管理を委託していない他社の手が入ると品質を保証できないと一社見積もりでの発注となっている。
せめて部品の単価を査定したいと、チェーンやVベルトといったJIS規格の汎用部品の正式な品番を問い合わせても、見積書に記載された以外の情報は開示できないと断る管理会社。

悪質な管理会社の行動パターンは……

①都合の悪いことは自ら開示しない。
②都合の悪いことが明らかになっても、そんなことは無かったと強弁する。
③明らかな証拠が出てきて言い逃れができないと下請けに責任を押し付けたり、担当者のミスだと配置転換する。

皆さんが買い物をしている八百屋さんや魚屋さんで上記のような対応をされたらどうでしょうか。二度とその店では買い物はしませんよね。
管理組合だって同じ判断をしなくてはならないのですが、以下のような理由から、なかなか即、管理委託先の変更とはならないのです。

①管理委託の変更先を決めるための比較検討を行う必要がある

②総会を開催して管理会社変更の議決が必要となる

③率先して行動を起こす理事が管理会社寄りの組合員から誹謗中傷される

④管理会社からの誹謗・中傷、時に怪文書の配布などの妨害がある

⑤理事の任期が迫り検討に必要な時間的余裕がない

⑥変更先管理会社が十分な管理を行うかどうかは保証の限りでない

⑦現行大手管理会社に対する組合員の信頼が絶大で、変更は受け入れ難い

何よりも、今まで何事も管理会社の提案を受け入れるだけだった理事会が、自ら進んで管理会社にダメ出しをしようとしたところで、管理会社の協力なしに、次の契約先候補を選定し、独自に総会を開催し、組合員の同意を取り付けることは大変な苦労なのです。

それがわかっているからこそ、時に管理会社は客を客とも思わないような行動を取るのかもしれません。

管理組合の側も、それなりの覚悟と体制づくりを準備する必要があります。マンション管理士などの専門家を活用することも有効ですし、過去の理事経験者等問題意識のある組合員を募って、管理見直しの専門委員会を立ち上げるのも良いでしょう。

管理会社の不満が役員の間で話題となったとしても、拙速にアンケートなどで組合員の管理会社の評価や意見を募ることは厳禁です。

一般の組合員の皆さんは、管理員と清掃員が熱心に仕事をしてくれさえすれば基本的には管理状況に不都合は無いのです。理事の皆さんこそが管理会社の問題の本質に触れ、情報を共有されているのです。管理会社に真の評価を下せる立場にいるのは理事長をはじめとする役員の皆さんだけなのですから。

①総会や理事会の議事録作成の主権を理事側に取り戻しましょう。(2017年8月29日のコラム№36をご参照ください)https://schoolformkk.com/kanri-shuzen_column/375/
②管理会社の不始末、問題発言、業務不全などは、その都度議事録に管理組合の立場で記録し、きちんと組合員に伝えましょう。
③重要な問題が発生した場合には総会や住民説明会を開催し、管理会社が何をなし、理事会としてはどう対応したのかをアナウンスいたしましょう。

管理会社の問題点を強く認識している役員のみなさんが一般の組合員との意識ギャップをいかに埋めることが出来るかが、問題のある管理会社のリプレイス成功の肝になるのです。正しい管理組合運営を勝ち取るために、問題のある管理会社には管理組合からノーを突き付け退場してもらいましょう。

マンション管理会社の役員という立場を離れてこの業界を眺めると、大企業の系列管理会社であっても決して管理組合にあからさまに語ることのできない、裏の一面を各社隠し持っていることがわかります。匿名だからこそ本音で、時にはきわどい発言も続けてゆき、マンション管理組合の運営がより実りあるものにできたらと思います。

2 thoughts to “【ある「元」大手管理会社取締役つぶやき その63】悪意ある行為は上手にシラを切れば本当に逃れられるのか”

    1. まさにその通りです。
      ありがとうございます。
      訂正いたします。

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