今回は、体験談コラムの初回ということで、2017年3月に私が理事長に就任した時の経緯と感じたことを書かせていただきます。
<すべての始まり。管理会社からの電話>
2017年2月中旬の某日夕方、私の携帯電話に見たことのない番号から突然着信。
出てみると、私の住んでいるマンションの管理会社F社の担当者の方でした。
「輪番で、今年はけんさんに理事就任をお願いすることになってます。お受けいただけますか?」
当時私は、マンションに「理事会」なるものが存在して、時々「総会」というものをやっていることは認識してましたが、全く関心を持っておらず、総会の案内や管理会社からのお知らせは、内容を読みもせずそのままゴミ箱に捨ててしまうような人間でした。
また、入居してから10年間回ってこなかったので、「俺は近所づきあいが悪すぎるから候補者から外されてるんだろう。」と勝手に思い込んでました(笑)
なので、上記の電話を受けたとき、
「なんや、回ってくるんかい!」という驚きと、
「ついに来たか。面倒くさそうやな。」という後ろ向きな感情と、
「こんな俺でも必要とされるんか。」というなぜかちょっとだけ嬉しい気持ちも混じった、少し複雑な気持ちになったことを覚えてます。
その週末に定期総会があり、その前に次期理事会の役職決めをするので来てください、とのことだったので、よく分らないけど予定が空いてたので行くことにしました。
<役職決め>
電話で指定された共用部屋に行ってみると、スーツを着た管理会社の担当者2名と、普段着の男女4名ほどが。そのうち1名は前期の理事長で、残り3名+私が、次期の理事とのこと。
うちのマンションは14フロアで、居住階の2階~14階から1名ずつ理事を出す、つまり理事会の定数13名。ということをこの時初めて知りましたが、そのうち来てるのは私も含めて4名。3分の1もいないじゃん。。。「理事会」ってこんなもんなの??
そして、管理会社の担当者が恐る恐る切り出します。
「この後の定期総会で次期理事役員の承認を取りますが、理事長と監事だけは決まってないと成立しません。誰かやっていただけませんか?」
途端に、みんなが下を向いてお通夜状態。
無理もないでしょう。私も含め、みんないきなり管理会社から呼び出されて、そして仕事内容について何の説明も無いまま、いきなり「理事長」「監事」という何だか責任重大そうな役職を「やりますか?」って言われても困りますよね(笑)
1分ほどの気まずい沈黙の後、仕方なく私が前期理事長に実際の仕事内容を質問し、
「管理会社から来る会計報告と個別の補修や物品購入の見積書を確認し、必要書類に押印するだけ。大規模修繕は終わってるので大変な仕事は無いですよ。」
とのことだったので、
「じゃ、私がやります。」
と引き受けました。途端に、管理会社の担当者も含めた皆さんの表情がパッと明るくなったのを覚えてます。それまでの人生の中で、一番人に感謝された瞬間だったかもしれません(笑)
ともあれ、こうして2017年2月下旬、私の理事長1年目は静かに船出しました。
めでたしめでたし~☆
追伸:
ちなみに、最近勉強して、国土交通省の「マンション管理適正化に関する指針」で、「マンション管理の主体は管理組合である」としっかり明記されていることを、初めて知りました。「管理会社」じゃないんですね。
http://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/jutakukentiku_house_tk5_000052.html
現在、Mさんに当管理組合の外部アドバイザーをお願いしていますが、
「それは本来管理会社の仕事じゃないのか?」「その分、管理費を減額できるんじゃないのか?」と、さも正論がごとく言ってくる居住者の方が何名かおられますが、これで自信をもって反論できます(笑)