【マンション管理士おさらぎブログ】ミッション:インポッシブルから学ぶ技術

片付けなくてはならない目の前の仕事。でも時間がない__。

こんなときこそ、決して焦らず、気持ちを落ち着かさせる必要があります。

けんさんのコラム「遥かなる議事録」に、一向に提出されない議事録の現状が記されておりました。もはや、管理会社あるあると化している、尋常ならぬ対応の遅さは、必ずしも、「目の前の仕事に追われていることが原因」ではなさそうです。そのあたりはこちらのコラム「マンション管理会社はなぜ動かないのか」に、ヒントがあります。

時に、「あと1分でこれを片付けなくてはならない」という場面に遭遇します。そのような危機を迎えたとき、私は次のように対処します。

イーサン・ハントになる。

私は、ミッション:インポッシブルという映画が、なんと、セブンイレブンのプレミアソフトクリームより好きです。

息もつく間なく訪れる危機的場面において、常に冷静に行動するは、トム・クルーズ演じる、主人公、イーサン・ハント。実は、この、スーパーヒーロー、イーサンになったつもりで業務にあたると効果があります。(ちなみに最新シリーズである「フォールアウト」は最高傑作です。)

あの、劇中のクライマックス。あと1分で解除しなくてはならない核爆弾。息もつまる場面を想像しながら、私__。

目の前の単なるエクセルの入力作業。実は…あと1分で終了させないと、「シュルル」という仕掛け音とともに時限爆弾のスイッチが作動。次の瞬間……、さく裂したノートパソコンから発せられた爆風と灼熱の刃は、目の前でお茶を飲んでるこいつも、シュレッダーの前でだべってるあいつさえも一瞬で貫く。カメラは上空50メーターに移り、東京のど真ん中、年代物の10階建てビル。静寂を破る爆音、オレンジの炎がすべての窓を突き破り、ガラス破を周囲にまき散らす。

__そうはさせない、我、イーサン・ハントなり。(実際は、ただの、普通の日本人の中年)

…というような、シーンを勝手に想像して対応すると落ち着き、かつ、正確に業務を遂行することができます。映画の中のヒーローは、絶望的な状況においても、絶対的に冷静なのです。

さて、今回は何度かコラムに登場している「夜兄貴」ことNくんとの出会いから、危機回避には「落ち着く」ことが絶対であることを考えたいと思います。

 

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「Nさんって、仕事に厳しい人ですね。甘えを許さないというか…周りから恐れられてます」

飲み会の席で、後輩Nくんの部下からその話を聞いたとき、「あの、たれパンダみたいな顔をしたNが?」という驚きとともに、少し嬉しい気持ちもありました。それは…。

__Nくんとの出会いは、彼がまだ学生だったころに遡ります。

就職活動中のNくんが職場見学に訪れるという連絡が人事部からあり、その相手を私がすることになりました。

「ランチビール飲んじゃう?」

フランクな対応と冗談で、すぐに打ち解けた私たちは、ランチタイムの1時間を大幅に遅刻。
「心中したのかと思ったよ」という上司の冗談に、「何とか思いとどまりました」という私の返答で、職場も笑いに包まれました。

その後、有名大学を卒業したNくんが、数多ある就職先の中からわが社を選んでくれるんですが、入社後の何かの飲み会の席で、「おさらぎさんがいたから入社したんです」というNくんの言葉を聞いたときは、涙が出ました。

そんなNくんが、能力と実績を買われていち早く管理職に登用され、まさに会社の中核へと成長を遂げたある日__。

休日の真っ昼間、けたたましく鳴り響く私の携帯。
液晶画面に表示されたのはNくんの名前。

まずをもって、彼から電話がかかってくるということがないため、なにやら底知れぬ不安を抑えて電話をとると…

「✖をいくら押しても、どんどんどんどん、画面がでてきちやうんですよ!!」

我を失い、テンパっているNくん。

「よ、嫁がかえってきちゃいます、ど、どうしたらいいんですか?!」

完全にパニックに陥るNくん。

何が起きているのか全く理解できず、尋常ではない様子に、とにかく落ち着かせ、改めて事情を尋ねると‥

パソコンでエロサイトを見ていたら、「✖」をいくら押しても、なにやら警告画面が、次々と展開される現象に陥ったとのこと。

 

「電源を落とせ」

 

冷静に指示を出した私は、その後、Nくんを入社させた責任を自問しました。

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