【ある「元」大手管理会社取締役つぶやき その80 】管理会社が管理を辞退する時代に管理組合は何をなすべきか(その2)

小規模の不採算マンションについて解約を進める動きが進む管理会社。単純に合併できないグループ会社の実情…。
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__ではなぜこのようなことがまかり通るのでしょうか。

B社は元々経営破綻した大手デベロッパーの子会社の管理会社でした。民事再生手続きの中で、債権者に配当する原資を確保するため売却され、投資ファンドが株を取得したのです。投資ファンドの目的は、短期間に管理会社の経営を改善し、株式の評価額(株価)を高め、1円でも高く会社を売却することです。彼らが株式を売却若しくは他社と経営統合することを出口戦略と呼んでいることからも、永続的に投資した会社を持ち続けることはありません。

投資ファンドの傘下でのB社は直ちに破綻したデベロッパーの名前を冠した社名を変更し、「独立系管理会社です」と名乗りを上げて、他社の管理するマンションに対し積極的なリプレイス営業を展開しました。また、管理委託契約を解除したいと申し入れる管理組合には粘り強い値引き交渉をどこまでも行い、他社が追随できない価格を提示して解約を防いだのです。そのため管理戸数は順調に伸びました。

管理会社の買収価格はその管理戸数で決定するといっても過言ではありません。マンション管理業界では「某社が一戸当たり15万円で売却されたらしい。」などと噂が飛び交います。B社を保有する投資ファンドはほかにも買収した管理会社をセットにして広く売却先を募り、最高値を提示したA社が平成25年に見事?手中にしたのです。売却額は何と360億円です。

当時の管理戸数は約15万戸でした。一戸あたりに換算するとなんと約24万円の高値です。皆さんにはピンと来ないかもしれませんが、100戸のマンションを管理する商権を24万円×100戸=2400万円で買ったということです。2400万円投資しても100戸のマンションを管理させてもらえれば十分採算が取れるという判断をしたということです。A社としては買収後に高級ブランド?のグループ名を冠して、価格体系をA社並みに引き上げる自信があったのかもしれませんね。築年数を経た物件を多数抱えるB社の大規模修繕工事の受注を期待したのかもしれません。

一方、A社のような大手デベロッパーや大手商社系のマンション管理会社は、新築時から高単価の契約に恵まれています。利幅の大きい大型マンションの受注も多数あります。また顧客を上手にあしらうノウハウにたけています。
①管理組合役員は輪番制として一年で交代させる。
②総会や理事会の議案は管理会社が作成し、議事録も管理会社が作成する。
③マンションを供給したデベロッパーの系列企業が管理するからこそ、資産価値が維持できると喧伝する。
④グループ企業の会員特典等を組合員に提供し、グループが管理するメリットを訴える。

特に大型マンションでは、デベロッパー、デベロッパーのグループ会社、販売会社、建設会社、さらにはそれらの関連会社などの多数の関係者が購入しています。これらデベロッパーゆかりの組合員が、デベロッパー系の管理会社の応援団となって、管理会社の見直しを陰に陽に阻止しているのです。他社から見積もりを取ってみないと価格とサービスの比較ができないにもかかわらず、一度もこれを行わない。一度も禊(みそぎ)を受けたことがないため、結果として高値の管理委託料がまかり通っているのです。

マンションの購入を検討する人は、マンション価格をローンで支払う場合の月額と月額の管理費・積立金の合計が予算の範囲に収まる物件を探します。一戸当たりの管理委託料が仮に3000円下がると、これは約100万円を35年ローンで借りた場合の毎月の返済金額に相当するのです。A社並みの金額の代わりにB社並みの金額で管理を受託する管理会社を見つけることが出来れば、その差額は月額約7400円です。つまりは管理の見直しは、約250万円のマンション価値の向上効果があると気づいていただきたいものです。100世帯のマンションならば全体で2億5千万円の資産アップです。これを皆さんが修繕積立金として積み立てれば大規模修繕工事の2回分に匹敵しますね。

資本の論理により最適の経営を行えば、自社の経営方針から外れる顧客を切り捨てるといったことも正しい経営判断となるのでしょう。このようなマンション管理業界の構造をご理解されたうえで尚、ブランドの信仰を続けるのか、賢い消費者として行動されるのか、考え時とは思いませんか。

マンション管理会社の役員という立場を離れてこの業界を眺めると、大企業の系列管理会社であっても決して管理組合にあからさまに語ることのできない、裏の一面を各社隠し持っていることがわかります。

匿名だからこそ本音で、時にはきわどい発言も続けてゆき、マンション管理組合の運営がより実りあるものにできたらと思います。

One thought to “【ある「元」大手管理会社取締役つぶやき その80 】管理会社が管理を辞退する時代に管理組合は何をなすべきか(その2)”

  1.  管理から逃げる気なら、当管理組合の場合は、もうすぐ何かあります。
     重要事項説明書に記載があるので、よく読んでおきましょう。
     過去に管理会社不適切業務(法律違反、契約違反、管理規約違反等)がある場合、まとめておきましょう。 現在や未来のことではないため、事実は確定しています。 特に、使い込みや横領を見逃がしたまま逃げられると大変ですから、注意しましょう。 あまり詳しく書くと手口の参考になるため、この程度で。

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