【マラソンと日本酒をこよなく愛する弁護士のマンション管理コラム】住宅部分の寄宿舎・シェアハウス利用の用法違反、どう対応すればよい?<最終回>

シェアハウスと寄宿舎

国土交通省は、平成25年9月6日、事業者が入居者の募集を行い、自ら管理等する建築物に複数の者を居住させる「貸しルーム」は、従前の用途や改修の有無に拘わらず、建築基準法に定める「寄宿舎」に該当するものと通知しました(国住指第4877号並びに国土動指第44号、国住指第1970号及び国住マ第34号)。

そのため、「貸しルーム」を行うためには、建築基準法に定める「寄宿舎」の要件を満たす必要があります。シェアハウスも「貸しルーム」の概念に含まれますので、シェアハウスを行うためには「寄宿舎」の要件を満たす必要があります。

 

 

区分所有建物でも、登記上、専有部分の用途が「寄宿舎」と定められている場合があります。このような専有部分は、建築基準法その他法令が定める「寄宿舎」に必要な設備等を具備していることもあり、区分所有者が専有部分をシェアハウス(寄宿舎)として活用することも想定されます。
もっとも、建築基準法その他の法令上「寄宿舎」として使用できるかどうかと、当該マンションにおいて「寄宿舎」としての使用ができるかどうかは、全く別問題です。管理規約が専有部分の使用方法について定めている場合がありますので、管理規約上「寄宿舎」としての使用が許されているかどうかの確認は必須となります。

(photo by photoAC)

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

CAPTCHA


アーカイブ