あるマンションの管理組合から、臨時総会に第三者の立場オブザーバーで参加してほしいとの依頼がありました。オールラウンドのマンション管理士を目指しているサミーは、都合が合えばどこにでも行き色々な事例を経験しようと思っており、その日はちょうど予定がなかったため、いそいそと参加しました。70世帯ほどのマンションで、当日の出席者は10数名です。まあ一般的な出席率といったところでしょうか。オブザーバーなので端の方にチョコンと座っておりました。
議案の内容は詳しく申し上げられませんが工事関係のことです。
議事が進むに連れて総会はヒートアップしてきました。
そんな中、議案に反対の立場である区分所有者の一人がこんな発言をしました。
「Aさんは偉そうに前に座っているけどそこに座る資格はないでしょ、役員じゃないんだから。もっと言えば総会に出る資格だってないだろう!どうなんだよ!」
大変攻撃的な物言いです。名指しされたAさんと反対派の一人とは以下のような言い合いとなっていきます。
「あなたはいつも議案と関係ないことを言って混乱させるばかりだ。今はそんな話しをしていない。議案と関係ないことを言わないでください。」
「資格がないからないって言ってるんだよ。あんたは区分所有者じゃないだろ!」
「だから関係のないことを言うな!」
Aさんは別にマンションを所有していて、このマンションは事情があって親御さんの名義としているようです。親御さんが区分所有者であり役員です。
「マンション管理士さん、これについてどう思う?見解を聞かせてよ!今日だって有償できてるんでしょ、いったい幾らもらってるの?」
あれー、こっちに火の粉が飛んできた!
サミーは今日の臨時総会は工事の話しとの聞いていたため、このマンションの規約などは受け取っておらず、理事会メンバーの構成などもほとんどわからない状況でした。工事の件について疑義があれば意見を述べようとのスタンスで参加していました。
そうは言っても降りかかる火の粉は払わねばならぬ。
マン管センターの「マンション管理基本法令集」や民事法研究会出版の各種書籍など一通りは、いつもカバンに入っています。
やるならトコトンやりましょうか!嘘です(笑)
(つづく)
面倒ですが、そのマンションの管理規約の理解は必須です。
交流会では、管理規約はバラバラ、運用もバラバラで、標準管理規約のところが少ないのではないかと思います。
その他「標準」と名の付くものは、管理会社の都合の良いように変えられていたり、運用(文面解釈)も管理会社の都合の良いようにしています。
法律等の専門家でない区分所有者等は、なすすべがありません。
続きを楽しみにしています。
器用人様
いつもありがとうございます。
工事関係は金額の多寡はあるものの比較的答えが出しやすいですが、マンション管理のソフト面は中々これが正解!、とはいかないですね。