【マンション管理士サミーのよろず相談日誌】-その2・つづき ブロック塀・マンションでの留意点  

前回からの続き、ブロック塀のお話しです。
国土交通省のリーフレット「ブロック塀等の点検のチェックポイント」をご覧ください。

「1~5をチェックし、ひとつでも不適合がある場合や分からないことがあれば、専門家に相談しましょう。」となっていますが一般の方には中々難しいかもしれません。

特に5の「塀は健全か」のところでしょうか。そこで最低限見ていただきたいのが、建築基準法上の制限である高さと控え壁についてです。高さは2.2mを超えたらアウト、1.2m以下ならセーフ。1.2mを超えたら基準の控え壁がなければアウト。多く見かけるのが、1.2mより高いのに控え壁がない状態です。壁厚も比較的わかりやすいので確認できるかと思います。

【3】マンションでの留意点

ブロック塀と境界の位置関係、倒壊時のリスクと対処について簡単に説明します。

図で想定しているブロック塀は、9段積み・地盤面からの高さ1.9m・控え壁なし。ブロック塀はどちらに倒れるかわかりませんがよりリスクが高いと思われる方向を青矢印としました。

A:ブロック塀はマンションが所有しています。
違法なブロック塀が隣地側に倒れて人や建物に損害を与えた場合はマンション管理組合に責任が生じます。

【区分所有法第九条】
「建物の設置又は保存に瑕疵があることにより他人に損害を生じたときは、その瑕疵は、共用部分の設置又は保存にあるものと推定する。」
⇒早急に改修

B:ブロック塀は隣地の人等が所有しています。
ブロック塀が隣地側から倒れてきて損害を被った場合に隣地側の人等が適切に損害賠償をしてくれるとは限りません。
⇒隣地側の人等に改修の申し入れ

C:ブロック塀を隣地側の人等と折半で所有している。
⇒隣地側の人等と改修の協議

D:ブロック塀はマンションが所有していて道路境界沿いに設置されている。
「大阪北部地震」の小学校での事故と同じ状況です。不特定多数の人が通行するすぐ隣に危険なブロック塀があるということです。Aよりも更にリスクが高いと考えられます。
⇒早急に改修

マンションにおいてブロック塀はあまり重要視されておらず、大規模修繕工事で改修の検討がされないことも多いです。理事会や大規模修繕委員会で一度点検してみることをお奨めします。

一級土木施工管理技士、一級建築施工管理技士、二級建築士、マンション維持修繕技術者。建設コンサルタント、住宅メーカーなどの勤務を経て家業の工務店を継承。マンション管理士試験に合格後、行政の窓口などで多くのマンション管理相談に携わり、顧問・アドバイザーにも就任。問題を抱えているマンションの力になりたいとメルすみごこち事務所に参画。

2 thoughts to “【マンション管理士サミーのよろず相談日誌】-その2・つづき ブロック塀・マンションでの留意点  ”

  1.  専門家や専用器具での調査がいりますが、鉄筋が適正に入っている場合や、隣地等に余裕がある場合、急ぐことは無いと思います。 あまり良い言い方ではありませんが、ついでの時に撤去又は植垣等にする方法もあります。
     でも、明らかに危険なものは、至急撤去しましょう。

  2. 器用人さん
    コメントありがとうございました。
    仰る通り明らかに危険でなければは急ぐことはないと思います。
    理事会や管理組合で建物点検など行う機会があれば、建物本体と合わせて確認するのが良いかと思います。

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