【ある「元」大手管理会社取締役のつぶやき】
- 【元管理会社取締役つぶやき その15】理事会が熱くなり過ぎると管理会社も組合員もついてゆけない(その1)-
東京都内、副都心に位置するマンションの一組合員から、居住するマンションの総会議案書を見せられ、感想を求められました。
議案も10項目以上並んでいます。
議案説明書の半分ぐらいが『太字のゴシック体』や『大きな活字で強調』されていて、重要ページの肩の部分には「重要」とか「永久保管」などの注釈が大きく書き込まれています。
役員の手作り感満載です。
理事長を中心に、理事会役員の皆さんが相当な労力と時間をかけて管理組合運営を行っておられることが伝わってくるのですが、この手の書類を見慣れている私でも、精読するには大変読み辛く、相当に疲れるボリュームです。
これらの議案をすべて審議すれば総会はいかほどの時間がかかるのでしょう。
こちらのマンション管理組合、問題山積みのようで、今回の議案の一つは
『管理会社のリプレイス(変更)』
国内最大手クラスの管理会社から地元の小さな管理会社に変更するようです。
管理が荒れていることは土地柄なのでしょうか。管理会社の変更理由にも表れています。
「自転車をエレベーターに乗せて各階の廊下に放置する。」
「ペット禁止にもかかわらず平然と共用廊下やエレベーターをペット連れで移動する。」
といった行為が絶えないようです。理事会は管理会社を通じて管理員に強くこれらを是正するよう指示していたことが伺えます。それでも改善は見られなかったそうです。
住民と理事会の板挟みで管理員はたまりかねて退職し、その後は管理会社も後任の管理員に適任者を補充することがままならなかったようで、とうとうこの管理会社は管理を辞退してしまったとか。
大手管理会社が自ら管理業務を手放すのはとても珍しいことです。
しかし、、、
菅 理(すが さとし)
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