【ある「元」大手管理会社取締役のつぶやき】
- 【元管理会社取締役つぶやき その10】経済誌は管理会社のランキング特集で儲ける(その2)-
採点方法は記事の中で明かされますから、今回初めて登場する設問には各社知恵をひねって回答するのですが、実は滑稽な作業なのです。
一方で、管理会社の中には、大手管理会社が安い管理委託料しかもらえないからと見放し、スラム化しつつあるマンションであっても積極的に受注する会社もあります。このような会社では同じ努力をしたとしても未収率は高くなります。
と、回答の(数字を)作る管理会社の担当者は知恵を絞ります。
この手の質問が初めて登場すると、1年目は管理会社ごとに相当のばらつきが出ますが、2年目以降、高得点が与えられる未収率にどの管理会社も収めようとするものですから、ばらつきがなくなるのが常です。
そもそも、設問の内容に未収率というものの「定義」がありません。
管理費等を収納する総件数に対する未収件数なのか、管理費等の収納する総額に対する未収額なのか、累積する滞納があった場合、件数や総額はどう考慮してカウントするのか。
こんなことは気にも留めず、「0%では不自然だが、何パーセントの数字で回答するのが高得点となのだろう?」が一番の関心事です。
もちろん契約書に未収金の請求についてどのように記載され、請求の実務をどう行っているかなどヒアリングも証拠も求められません。
管理会社の回答した通りの内容がそのまま点数化されるのです。
数値を「管理会社の業容を知るため、参考までに公表する」のだと思っていたのですが、管理戸数の多寡が点数に直結していたのです。
経済誌の正体を見た気がしました。
大手の管理会社やデベロパーの広告や記事広告で紙面を埋め、収益を得る経済誌は、いくら優良な管理会社であってもその会社をトップの座を飾らせるわけにはゆかないと宣言しているも同然です。
当時私はこの経済誌に書面で抗議しました。さすが恥ずかしかったのか、この設問はその後点数には反映されなくなりました。
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