- 【ある「元」大手管理会社取締役つぶやき その28】マンション関連ソフトの革新(フロント業務)
3回わたって管理会社業務のIT化について触れていく、今回は2回目。
1回目の「組合会計」に続き、事務管理業務のIT化の第2弾は「フロント業務のIT化・クラウド化」です。
あなたのマンションのフロント担当者は、理事会に出席するときに物件ファイル(紙資料)を抱えてきますか?
管理規約、マンションの図面、過去の総会や理事会の議案書や議事録、駐車場契約書、滞納者の現状、直近の会計帳簿など、、、すべてのマンション情報を紙で持ち運ぶことは現実には不可能です。
ファイルの中には緊急時の連絡先も含めた組合員の情報、滞納者の情報など、個人情報が含まれているかもしれません。紛失した場合は大変な問題となります。
大手の管理会社の中では、モバイルパソコンやタブレットをフロント担当者に持たせて、各種データを会社のデータサーバーにアクセスして閲覧できるところも出てきました。
中小の管理会社にとって、これらは必要なインフラだとは判っていても、投資額多大変で、残念ながら導入に踏み切れていないところがほとんどです。
上記の機能を持つフロント業務支援ソフトは、先のコラムで紹介した組合会計ソフトと合わせて利用できます。
フロント担当者が、社外からでもタブレットやパソコンを使って組合会計ソフトのクラウドデータの閲覧やフロントの業務支援ソフトの機能が利用可能となります。
これも、わずかの初期費用と、月額数万円からの利用代金で利用できる時代になりつつあります。
管理組合との契約内容をデータ入力し、業務別の外注委託先等を入力しておけば、自動的に年間管理業務スケジュールと、当月やるべき業務が一覧で表示されます。
- 今月は何の業務を実施する必要があるか
- 今月実施日程の決まっていない業務は無いか
- 今月実施予定の業務の実施状況は
- 未処理の業務は無いか
組合会計ソフトに入力済みの、最新の組合員情報、滞納者の入金状況など、組合会計のデータを共有し、リアルタイムで確認することも可能です。
といった突然に尋ねられた質問にも、フロント担当者はその場でタブレット端末からサーバーにアクセスして即答できます。
あとは、負担の減ったフロント担当者に担当する物件を多く持たせて利益率を上げるか、担当数はそのままにして良い濃いサービスを管理組合へ提案するか、、、そこは管理会社次第ですね。
今回のコラムで取り上げた内容については株式会社システムサポート22(03-5472-4800)のご協力をいただきました。