【元管理会社取締役つぶやき その7-1】管理会社が用意するのは「馴れ合い見積もり」(1)

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【ある「元」大手管理会社取締役のつぶやき】
 【元管理会社取締役つぶやき その7-1】管理会社が用意するのは「なれ合い見積もり」(1)

理事会のたびに管理会社から出てくる様々な見積書。小修繕工事から備品の購入、果ては大規模修繕工事の工事見積やコンサルタント契約の見積まで、どれもこれも管理会社やその関連会社からの見積書である場合が多いですね。

新築入居当初から決まっていた管理会社の管理委託料が高すぎるからと、何社も比較検討して、やっと納得できる委託料の管理会社に変更して、めでたしめでたし、と思っているあなた。

管理費を節約し、修繕積立金を増やすことはできたのですが、採用された管理会社としては「競争に勝つために管理委託費を安値で受注してしまい、あまり儲からない管理業務の元を取らねば」と、着々と触手を伸ばしています。

増えた修繕積立金を、来るべき大規模修繕工事の際に丸ごと管理会社の売上にすべく狙っているのです。

管理会社やその関連会社が大規模修繕工事や、修繕コンサルタントを受注しなくても、管理組合に内緒で、彼らの息のかかったコンサルタントや施工業者をうまく潜り込ませ、相見積もり(複数の会社から見積もりを取ること)を取った公正な競争を「装い」つつ、意中の業者に受注させ、たっぷりとリベートを稼ぐ仕組みが、この業界にはバッチリ出来上がっています。

あるマンション理事長さんの話です。

「うちのマンションは以前からこの問題を管理会社に指摘しているから大丈夫。管理会社が自社の見積もりを管理組合に提出することは禁止。更に管理会社には、2社以上の業者に相見積もりを取り寄せさせて、安い方に管理組合が直接発注しているからね。」

と安心していたのですが……

(続く)

菅 理(すが さとし)

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