【ある「元」大手管理会社取締役のつぶやき】
-管理会社を上手に活用しよう-
フロントマンが限られた時間の中で効率よく仕事ができるよう、管理組合としても協力する姿勢が望まれます。
用事がある都度マンションに呼び出して長々面談するのではなく、電子メールやLINEなどのSNSを活用したいものです。
私が提案したいのは、フロントマンを拘束する時間を控えて、その代わり知恵やノウハウをフルに発揮してもらおうということです。
管理組合運営になかなか良い解決策が見つからない場合でも、他の管理物件での同様な問題を解決した事例やアイデアを社内で同僚から聞いたり、法的な問題であれば管理会社の顧問弁護士に見解を示してもらったりと、管理会社に委託している立場をフルに活用しましょう。
また、私がもう一つ提案したいのは、管理会社が原因のトラブルがあった場合でも、ネチネチと小言を言うより、再発防止策を提案させ、今回のトラブルを金銭に置き換えて、管理委託料の値引きという形でドライに割り切って解決させてはどうでしょうか。
何か追加業務を依頼してその費用をサービスさせるなども良いでしょう。
仕事は果たすことができてこそ報酬につながるわけです。お客からできていない分を減額するように求めない限り、担当フロントからはなかなか会社に具申できるものではありません。
不毛でウエットなやり取りを続けるくらいなら、このような解決の方が、お互いにすっきりするものです。
管理会社を必要以上にいじめて快感に浸るタイプの管理組合(理事会)を見かけることがあります。
管理会社は管理が継続し、収益が上がればこそ、あなたのことをお客様として大切にし、少々の無理も聞いてくれるものですが、必要以上の労力がかかる赤字物件の管理組合に対しては、管理会社の方からお断りをするケースもあるのです。
解約やむなしの覚悟もないのに、必要以上にネチネチやっては管理組合の利益にはなりません。